傷ついた心のための、ミニマリズムな賛美歌が今響き渡る…。韓国出身、現在はフランスを拠点に活躍するジャズ・シンガー、YOUN SUN NAH(ユン・サン・ナ)が綴る、自己発見と自己受容の魅惑的な音楽的旅路を表現した最新作『LOST PIECES』がアナログ盤でも登場。自由なジャズの語彙と繊細なフォーク・ソングの響きを直感的に組み合わせた彼女独自のサウンドが、聴く者の心に染み入っていく…。
韓国出身、現在はフランスを拠点に活躍するジャズ・シンガー、YOUN SUN NAH(ユン・サン・ナ)。1994年からACT JAZZレーベルで数々の作品をリリースし、2014年のソチで開催された冬季オリンピックの閉会式に出演し、朝鮮民謡「アリラン」を披露した経験を持つ彼女、2019年にはフランス文化省から芸術文化勲章を受章している。
2024年には彼女が愛し、インスピレーションを受けてきた女性アーティストたちの楽曲を細やかでジャジーなヴォーカルと繊細なピアノでカヴァーした新たなジャズ・ヴォーカル・スタンダード作品『ELLES』を発表した彼女が、喪失や別れ、複雑な人間関係といった物語に触れながら、愛や人、自分自身への疑念というテーマを探究する"自己発見"と"自己受容"の魅惑的な旅路を綴る最新スタジオ・アルバム『LOST PIECES』を完成させた。
2022年に発表した印象的なアルバム『WAKING WORLD』と同様に、全曲彼女自身による楽曲を収録したこの『LOST PIECES』は、インディ・ポップの完成と自由なジャズの語彙、そして繊細なフォーク・ソングの響きといった一見すると異質な要素を直観的に織り交ぜ、彼女がもつ幅広い音楽スタイルを反映させるかのような独自の世界観を見事に作り上げた作品だ。
忘れられないほどの美しさを持つアルバムのタイトル曲「Lost Pieces」は、当初スティーヴ・ライヒのミニマリスト的なアプローチを彷彿とさせる、きわめてシンプルな楽器編成でレコーディングが行なわれる予定だったが、最終的にブラスやマリンバ、弦楽器などが互いに絶妙なバランスを取りながら空間を作り出す最も緻密なアレンジが施された楽曲となっており、ユン・サン・ナが今までに発表したどの曲よりも最も愛らしい歌声が響く作品に仕上がっている。
その卓越した芸術性で、2019年にフランス文化省から芸術文化勲章を受賞する彼女のスタイルは、繊細な歌声から表現力豊かな歌唱法まで、非常に多様だ。この最新作『LOST PIECES』では、アルバム全体のテーマが多様なアプローチを求めるものとなっているため、彼女のヴォーカル・スタイルも今まで以上に幅広い表現力を持つものとなっている。アルバムのオープニング・トラックとなる「Shell of Me」では、インダストリア風なギターの音色で最初は落ち着いた歌い方となっているが、曲が進むにつれその色彩も変わっていく。次に続く「Where'd You Hide?」では遊び心や飾り立てをしないシンプルな歌声でありながら激しさをも併せ持つスタイルを表現している。
発売・販売元 提供資料(2025/12/19)