キーボード奏者/作曲家のバイエテ、別名トッド・コクランは、ボビー・ハッチャーソンのバンドで演奏し、サンフランシスコの音楽シーンで確固たる地位を築いた後、サンタナのドラマー、マイケル・シュリーブと共に創設した革新的なバンド、オートマチック・マンの主要メンバーとなる前に、伝説のジャズ・レーベル、プレステージ・レーベルで数枚のソロ・アルバムをレコーディングしました。
これらのアルバムには、この伝説のジャズ・レーベルがこれまでにリリースした中で最も斬新で未来的な音楽が収録されています。最初のアルバム『Worlds Around the Sun』は批評家から大きな反響を呼び、彼の作曲した「Free Angela」が初収録されました。この曲は後にサンタナによって再録され、ケンドリック・ラマー、デ・ラ・ソウル、ジェイ・エレクトロニカといったアーティストによって広くサンプリングされました。しかし、彼のビジョンが完全に開花したのは、1973年のアルバム『Seeking Other Beauty』でした。
『Real Gone』リイシューに付属するパット・トーマスのノートで、バイエテはこう述べています。「これまでの活動すべてにおいてブルースとジャズの美学を貫いてきましたが、一つの世界を離れ、別の世界へと足を踏み入れ、未知の海へと突き進んでいったのです。」そしてごく少数の者しか到達できない、まばゆいばかりの目的地へと辿り着きました。70年代初頭のエレクトリック・マイルスは羅針盤の明確な一点ですが、パーラメント・ファンカデリックやロニー・リストン・スミスも、もしフェンダー・ローズではなく、ファズ・アウトしたクラビネットを演奏していたら、まさにその一点に違いありません。
バイエテはその後、ピーター・ガブリエルからハービー・ハンコック、スタンリー・クラークまで、様々なアーティストとコラボレーションしてきましたが、『Seeking Other Beauty』は、彼の真価を余すところなく発揮しています。本作は初のリイシュー盤で、ブラック・ヴァイナルまたは「プラズマ」ヴァイナルの完全アナログ盤で、インサート・テープが追加されています。この録音は、その姿勢、感情、そしてパフォーマンスにおいて、人々が今再び感じている切迫感を捉えています。スピリチュアル・ジャズと流動的で未来的な要素を併せ持つ音楽、例えばReal GoneでリイシューしたBlack Jazzレーベルの作品のような、様々な影響を受けた音楽が好きな方なら、このレコードはまさにうってつけです。
発売・販売元 提供資料(2025/12/19)