Faith＜完全生産限定盤/Red Black Marble Vinyl＞

ジョージ・マイケルのソロデビュー・アルバムにしてポップミュージック史に燦然と輝く歴史的名盤 『FAITH』を再リリース(レッド&ブラック・マーブル・ヴァイナル)

2016年12月25日に53歳という若さでこの世を去ったジョージ・マイケル。世界的な人気を誇ったポップ・デュオ=ワム!解散後のソロデビュー・アルバムにしてポップミュージック史に燦然と輝く歴史的名盤 『FAITH』 が、没後10年を迎える2026年2月20日に再リリースされる。2LP(レッド&ブラック・マーブル・カラーヴァイナル)にはオリジナル音源9曲に加え、ボーナストラック「I Want Your Sex- Pt.1,2 & 3, The Monogamy Mix」を含む計10曲が収録され、ゲートフォールド・スリーヴ、印刷インナースリーヴ入りでリリースされる。

1987年10月リリースされたジョージ・マイケルのソロデビュー盤 『FAITH』 ほど、ひとつの時代を決定づけ、ポップミュージックの世代像を塗り替えた画期的なアルバムはそうない。あれから約40年経った今も、その影響力は衰えることなく、音楽、ファッション、カルチャーへと広く影響を与え続けている。それは、世界で最も愛され、成功を収めたアーティストのひとりであるジョージ・マイケルが持っていた、揺るぎない芸術性、勇気、そして創造的ヴィジョンを示し続ける、不滅の証と言えるだろう。

ジョージ・マイケル自身が作詞作曲、アレンジ、プロデュース、ほぼすべての演奏を手がけた 『FAITH』 は、ソウル、R&B、ロックを融合させ、洗練されつつもエモーショナル、かつ極めてパーソナルなサウンドを作りあげ、新しいタイプのポップ・アイコンの誕生を告げるアルバムと言えた。それは当時わずか24歳の彼を、一躍世界的スーパースターへと押し上げただけでなく、マイケル・ジャクソン、マドンナ、プリンスを上回るセールスを達成。グラミー賞の年間最優秀アルバム、アメリカン・ミュージック・アワーズ3部門に輝き、全米シングルチャート4曲連続No.1(「Faith」 「Father Figure」 「One More Try」 「Monkey」)という前例のない記録を打ち立てた。こうした成果によって、ジョージ・マイケルは1枚のアルバムからビルボードHOT100で4曲の No.1シングルを生み出した、ただ一人の英国人男性ソロ・アーティストになった。この記録は今もまだ破られていない。(1/2)

『FAITH』 は全世界で2,500万枚以上を売り上げ、10カ国以上のナショナル・アルバムチャートで1位を獲得。ジョージ・マイケルがイギリスを代表するソロアーティストであることを確かなものにした作品となった。中でもタイトル曲 「Faith」 は、聴いた瞬間にわかるギターリフと、レザージャケット姿が印象的なミュージックビデオで、80年代後半のカルチャーを象徴する存在となり、多くのアーティストに影響を与えた。MTV世代を語る上でも欠かせない楽曲である。商業的な成功にとどまらず、『FAITH』 は大胆なアーティストとしての主張でもあった。同作ではジョージ・マイケルの卓越したソングライティング、並外れた歌唱力、細部までこだわり抜いたプロダクションが余す所なく示され、ジャンルの境界に挑んだ、ポップ・アルバムのあり方そのものを塗り替えた意欲作だった。「Father Figure」 の官能的な内省の世界から、「One More Try」 のゴスペルを思わせる力強さまでーーどの曲も、感情表現と職人技のマスタークラスのような名曲揃いだ。

また、この作品は、地球への思いやりを大切に、丁寧に作られている。制作のあらゆる段階で、持続可能な素材を選び、環境に配慮した製造方法を取り入れることで、環境への負担を最小限にとどめることを目指した。プレスされたレコードは、従来の石油由来素材ではなく、再生可能資源から生まれたバイオPVC 「Biovinyl」 を使用。パッケージには、FSC認証を受けた持続可能な森林管理による紙とボール紙を採用し、アートワークの印刷には植物由来インクが用いられている。そして外袋のポリバッグは開封後に捨てるのではなく、ずっとアルバムを守り続けられるデザインになっている。

今、世界中でジョージ・マイケルという稀代の才能が改めて評価される中で、『FAITH』 は彼の輝きを象徴する作品として、真のアーティスト表現が時代を越えて生き続けることを示し続けている。そしてその精神は、彼の誠実さやスタイル、揺るがない個性に影響を受けたアーティストたちの歌声の中で、今も確かに息づいている。(2/2)

A superbly crafted mainstream pop/rock masterpiece, Faith made George Michael an international solo star, selling over ten million copies in the U.S. alone as of 2000. Perhaps even more impressively, it also made him the first white solo artist to hit number one on the R&B album charts. Michael had already proven the soulful power of his pipes by singing a duet with Aretha Franklin on the 1987 smash "I Knew You Were Waiting (For Me)," but he went even farther when it came to crafting his own material, using sophisticated '70s soul as an indispensable part of his foundation. Of course, it's only a part. Faith's ingenuity lies in the way it straddles pop, adult contemporary, R&B, and dance music as though there were no distinctions between them. In addition to his basic repertoire of funky dance-pop and airy, shimmering ballads, Michael appropriates the Bo Diddley beat for the rockabilly-tinged title track, and proves himself a better-than-decent torch singer on the cocktail jazz of "Kissing a Fool." Michael arranged and produced the album himself, and the familiarity of many of these songs can obscure his skills in those departments -- close listening reveals his knack for shifting elements in and out of the mix and adding subtle embellishments when a little emphasis or variety is needed. Though Faith couldn't completely shake Michael's bubblegum image in some quarters, the album's themes were decidedly adult. "I Want Your Sex" was the most notorious example, of course, but even the love songs were strikingly personal and mature, grappling with complex adult desires and scarred by past heartbreak. All of it adds up to one of the finest pop albums of the '80s, setting a high-water mark that Michael was only able to reach in isolated moments afterward. ~ Steve Huey