常に時代の先端を走り続け、時代を開拓し続けた伝説、デヴィッド・ボウイ。
ソウル・ミュージックへの傾倒が進むなか、シン・ホワイト・デュークなる新たなペルソナを構築し、ヨーロピアンとしてのアイデンティティのもとに生み出されたホワイト・ソウルの傑作として知られる1976年発表の名作『STATION TO STATION』が、発売50周年を記念した2種類の限定アナログ盤となって登場!
こちらはあの印象的なジャケット・イメージをあしらった限定ピクチャー・ディスク・アナログ盤!
常に時代の先端を開拓し続けた伝説、デヴィッド・ボウイ。1974年発表のアルバム『DIAMOND DOGS』で、それまでのグラム・ロック的サウンドとは別の方向性を提示し、1975年3月に発表した『YOUNG AMERICANS』ではフィラデルフィア・ソウルへと接近したサウンドを構築してきた彼が、『YOUNG AMERICANS』に伴うツアー中に作り上げた新たなるペルソナ/キャラクター、シン・ホワイト・デュークと共に、ヨーロピアンとしてのアイデンティティのもと生み出されたホワイト・ソウルを鳴り響かせるアルバム『STATION TO STATION』を発表したのが1976年1月のこと。このホワイト・ソウルの傑作と称される名作が、2026年1月で発売50周年を迎える。
この『STATION TO STATION』がリリースされたのは、1976年1月23日のことだった。まさにそのリリース日からちょうど50周年を迎える2026年1月23日、この名作のリリース50周年を記念して、あの印象的なボウイの姿を捉えたジャケット写真をあしらったピクチャー・ディスク・アナログと、ハーフ・スピード・マスター・アナログという2種類の特別な限定アナログ盤がリリースされることとなった。
今までの50周年記念アナログ盤同様、今作に収録されている音源も、オリジナル・マスター・テープを転送時に一切の加工を加えることなく192kHzにレストアしたマスターを使用、カスタマイズされた後期ノイマンVMS80旋盤を使用してカッティングが行われたものだ。また、ハーフ・スピード・マスターのカッティングはAIRスタジオのジョン・ウェバーがカッティングを担当している。またピクチャー・ディスク・アナログには、50年前にアルバムのプロモーション用に使用されていたポスターの復刻版が同梱された仕様でのリリースとなる。
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発売・販売元 提供資料(2025/11/21)
今作でデヴィッド・ボウイはロサンゼルスにあるCherokke Studioに拠点を移し、「プラスティック・ソウル」の要素に加え、その後数作にわたってより顕著となっていく実験的な要素をサウンドに盛り込んでいった。アルバムからのファースト・シングル「Golden Years」は1975年11月にリリースされ、大西洋の両岸でトップ10入りを記録、続くセカンド・シングル「TVC15」は、発売から10年後となる1985年に開催されたライヴ・エイドでのステージのオープニング・トラックとして披露され、世界中約20億人の人々に聴かれ/目撃された楽曲となった。今作『STATION TO STATION』のサウンドは、ボウイ本人がエレクトロニック音楽やドイツから出てきたノイ!やクラフトワークといったバンドの力強いビートに興味を持ち始めたことに一部影響を受けたものとなっている。その影響は、アルバムのオープニング・トラックである10分にも及ぶ楽曲「Station to Station」に最も顕著に表われているが、同時に「Stay」や「Golden Years」といった楽曲ではダンスフロアを盛り上げるグルーヴもしっかりと聴かせてくれている。
今作の共同プロデューサーを務めたのは、前作『YOUNG AMERICANS』に収録されている楽曲でボウイとタッグを組んだハリー・マスリン。1975年9月、彼らはカルロス・アロマーとアール・スリックという2人のギタリストをはじめ、ベースにジョージ・マレー、ドラムにデニス・デイヴィス、バッキング・ヴォーカルにボウイの幼馴染であるジェフ・マコーマック(ウォーレン・ピースという名でも知られている)、そしてブルース・スプリングスティーンのEストリート・バンドのメンバーであるロイ・ビタンをピアノ/オルガンに迎え、タイトでシンプルなバンド編成でスタジオに入った。マスリンはこの時のレコーディングに関して、あの傑出したクオリティを誇る「Wild Is The Wind」と「Golden Years」のヴォーカルは、どちらもボウイのファースト・テイクだった、と語っている。
ボウイは今作発売から10日後より、「ISOLAR TOUR」をスタートさせた。11ヵ国65公演以上をめぐるこのツアーで彼が使った、黒いバックドロップに蛍光灯の白い光を多用した演出は、その後の他のアーティストたちに大きな影響を与えるステージとなったと言われている。ツアーの終盤、ボウイはイギー・ポップのソロ・デビュー・アルバム『THE IDIOT』の制作に着手、プロデューサーのトニー・ヴィスコンティと共にミックス作業のためにベルリンを訪れる。その後ボウイはベルリンに定住し、次なる画期的な音楽的冒険の旅へと向かう準備を整えていくこととなったのだ…。
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発売・販売元 提供資料(2025/11/21)
Taking the detached plastic soul of Young Americans to an elegant, robotic extreme, Station to Station is a transitional album that creates its own distinctive style. Abandoning any pretense of being a soulman, yet keeping rhythmic elements of soul, David Bowie positions himself as a cold, clinical crooner and explores a variety of styles. Everything from epic ballads and disco to synthesized avant pop is present on Station to Station, but what ties it together is Bowie's cocaine-induced paranoia and detached musical persona. At its heart, Station to Station is an avant-garde art-rock album, most explicitly on "TVC 15" and the epic sprawl of the title track, but also on the cool crooning of "Wild Is the Wind" and "Word on a Wing," as well as the disco stylings of "Golden Years." It's not an easy album to warm to, but its epic structure and clinical sound were an impressive, individualistic achievement, as well as a style that would prove enormously influential on post-punk. ~ Stephen Thomas Erlewine
Rovi