テキサス産・重量級ブルータル・デスメタルバンド=Stabbing(スタビング)
2作目となる最新作『Eon of Obscenity』
2021年、テキサス州で結成されたブルータル・デスメタルバンドStabbing。その名が示す通り、鋭利な刃で鼓膜を突き刺すかのような残忍なデスメタルを体現する4人組だ。彼らの地元テキサスは、生ける伝説DEVOURMENTの聖地であり、ニュースクール・デスの怪物Frozen Soul、さらにリフの革新者Panteraを生んだ土地である。バンドはその毒性の強い空気の中で鍛え上げられてきた。
眩暈を起こすほどの激烈なリフを繰り出すギタリストのMarvin Ruizは、現在Devourmentのメンバーとしても活躍、非人間的な咆哮を放つフロントウーマンBridget LynchはSUFFOCATIONのRicky Myersが体調不良でツアー離脱した際、見事に代役を務めあげたことで評価と注目度を高めた。さらにバンドはメタル界をリードするCentury Media Recordsと契約し、わずか数年で先駆者たちとの差を急速に縮めつつある。
EP『Ravenous Psychotic Onslaught』(2021年)、そしてファースト・アルバム『Extirpated Mortal Process』(2022年)に続くセカンド・アルバムは、狂気のBPMと複雑な構成、凄まじい音数を詰め込んだ従来のスタイルを踏襲しつつ、音質は原始的とも、(良い意味で)退化したとも言える生々しすぎる仕上がりだ、前作リリース後に加入したMattとAronの鉄壁のリズム隊も、今作の凶悪さを押し上げている。
耳元で打ち鳴らされる個性的なAronのスネアから一気に暴走する(1)「Rotting Eternal」、続く(2)「Inhuman Torture Chamber」は、"非人道的な拷問室"という意味を含む今作の残虐性を象徴するリードシングル。1960年代に起こったスィルヴィア・ライケンス虐待殺害事件を題材にしたという。バンドは「残忍な描写や拷問はデスメタルの定番のテーマだ。我々は実際に起きた事件を題材にしている。大部分は心に暗い影を落とした事件なんだ」と語る。さらに、(3)「Masticate the Subdued」、(4)「Eon of Obscenity」と畳みかけながら、巨大なグルーヴを生み出す(5)「Reborn to Kill Once More」、(6)「Ruminations」へと突き進む。(7)「Nauseating Composition」では、かつてのツアーを共にしたSuffocationのRicky Myersをゲストに招き、Bridgetの存在感が彼のレベルに匹敵しつつあることを証明した。そして地獄のような30分53秒は、(11)「Sinking Into Catatonic Reality」で幕を閉じる。
確実に言えることは、Bridget Lynchが、今作でブルータル・デスメタル随一のパワフルで印象的な歌声を手にしたことだ。バンドの飛躍が約束された『Eon of Obscenity』から目をそらしてはいけない。
<Stabbing>
Bridget Lynch - Lead Vocal
Marvin Ruiz - Guitar
Matt Day - Bass Guitar
Aron Hetsko - Drums
発売・販売元 提供資料(2025/11/28)