UKのクラブ・シーンで話題騒然の若手クリエイター、Mike SkinnerことThe StreetsがUKガラージ・シーンの名門レーベル、Locked Onからアルバム・デビュー。今作で彼は、ドラムンベース、2ステップ、ヒップホップなどをブレンドした未来的なハイブリッド・ブレイクスを提示。曲によてっはかなり風変わりなテイストもとり入れ、独創的な世界観を披露してくれる。
タワーレコード(2009/04/08)
This is the debut release from The Streets, aka Mike Skinner. Tales of inner-city life are mixed with garage beats and rumbling basslines - but Skinner offers a different take on the urban garage style made popular by So Solid Crew. The single, 'Has It Come To This' is included.|
Rovi
現在UKのダンス・ミュージックでもっとも注目を集めている存在といえば、シングル“Has It Come To This?”をヒットさせたこのストリーツにほかならない。まだあどけなさの残る弱冠22歳、マイク・スキナーのプロジェクトなのだが、恐らく彼が影響を受けたであろうUKガラージ、ヒップホップ、R&Bといった要素が、若者特有の青臭さとともに無防備に吐き出されている。心もちチープな音色からは、焦燥感や倦怠感が感じとれ、逆にリスナーの心にダイレクトに伝わるという効果をもたらしているようだ。そんなエッジの鋭いサウンドに加え、ストリートや若者の現状を誰に訴えかけるでもなく吐露した過激なライムと、まるで独り言のような淡々としたラップが、ストリーツの独特な世界観構築に一役買っていることは間違いない。しかし彼のすごさはシリアスな面のみならず、ユーモアが随所に含まれていることでもある。聴けば聴くほど濃い作品だ。
bounce (C)青木正之
タワーレコード(2002年05月号掲載 (P82))