前作『球体の奏でる音楽』以来実に5年4ヶ月ぶりのオリジナル・アルバム。彼本来の音楽を伝えるために葛藤し続け、最終的にその殻を破り捨てたという自信に満ちた全12曲。NYレコーディング。「今夜はブギー・バック」のセルフ・カヴァーほか。 (C)RS
JMD(2019/02/11)
フリッパーズ・ギター解散~ソロ活動~4年間の活動休止期間を経て、遂に小沢健二が再び活動開始!アルバムとしては5年ぶりとなる「Eklectic」は、「伝えたい事をシンプルに伝える」をコンセプトに、ジャンルに縛られない「今」の小沢健二のサウンドがギッシリ詰まった存在感タップリの全て新録による一枚。
。メロディー、歌詞、声…全ての要素がストレートに胸をうちます。
全13曲収録の中には「今夜はブギー・バック」のセルフカバーも収録。
この日を待ち焦がれていた人も多いのでは?
オザケンファンならずとも、音楽を愛する全リスナー必聴の一枚!
【山崎二郎氏(BARFTOUT! / STEPPIN! OUT!編集長&DJ)によるこの作品のmiddle & mellowなポイント解説】
『小沢健二/Eclectic』
2002年発表。ニューヨークに移り住んで、現地のミュージシャンと作り上げた今作は、日本語によるmiddle & mellowのマスターピース。「今夜はブギーバック」も再演。
タワーレコード(2009/04/08)
赤裸々に性愛を想起させる歌詞と、ノン・ヴィブラート(つまり非性的な)&ウィスパー・スタイル(つまり性的な)といった二節に、屈折した歌唱スタイル。またはR&Bスタイルのトラックメイク(つまり非ソングライティング的な)と、情感豊かなメロディー&研ぎ澄まされた言葉遣い(つまりソングライティング的な)のタペストリー……。今作品を統括する重要なタームであろうタイトル――折衷的なる言葉が誘発する聴き手の深読みのヴァリエーションは千差万別だという意味において、このアルバムは語り難く、この原稿は書き難い。ただ、どんなにクールでタフに見える男でも、恋に落ち欲情しセンシティヴになる、という心(真)理の吐露、ラヴソング集としての充実した眩しさの前では、〈復帰〉であるとか〈転向〉といった言葉はすでに無意味だと感じさせる安定感。待望の新作は文芸R&Bの装いで〈Set You〉的。
bounce (C)高井康生
タワーレコード(2002年03月号掲載 (P87))