北欧クラブ・シーンのトップ・プロデューサー、プリンス・トーマスの2025年最新アルバムが完成。ノルディック・ディスコ特有の祝祭ムードや高揚感、エモーション、トーマスならではのユルさや抑制に加えてほのかに内省的なムードも見え隠れ、これまで以上に多彩なグラデーションに満ち溢れた、円熟の極致を200%堪能できる快心作!
ノルウェーのクラブ・シーンの中心的な存在としてリンドストロームやトッド・テリエと並んで確固たる支持を集めてきたDJ/プロデューサーのプリンス・トーマス。2022年の『8/9』以来となるその新作アルバムが完成(通算第10作)。かすかにアシッドな寸止めディスコの「Heartbreak」、北欧ディスコ特有の柔らかなシンセ使いと硬めのビートのコントラストが冴えわたる「1000ML Del 2」を経て初期インフラグランティを想起させるイタロ~コズミック路線とトーマスのトレードマークとも言えるメロディ・センスが融合した「Denpasar Til Bangkok」(デンパサールからバンコクへ)へ、オープニングからイマジネーションとバラエティに富んだサウンドが打出の小槌のごとく次々と繰り出されていく。白夜のトワイライトにそのまま溶け込んでいきそうな桃源郷ムード全開の「Sovnlos」(「スリープレス」あるいは「インソムニア」を意味するとのこと)、小気味よいブレイクビートの「KLHouse」、切なさや郷愁がジワり身体の奥底からこみ上げるラストの「1000ML Del 1」、アルバムは最後まで絶妙なテンションとグルーヴ、解放感をキープしたままエンディングへ…。何とも言えないニュアンスや多彩なグラデーションに満ち溢れた、円熟の極致を堪能できる(区切りの10作目、自らの本名をアルバム・タイトルに冠したのも頷ける)快心作。自身が主宰する「Prins Thomas Musikk」からのリリース。
発売・販売元 提供資料(2025/11/05)
ノルウェーのディスコ・プリンスによる節目の10作目は自身の本名をタイトルに冠した記念碑的なアルバム。緩いビートと美しいシンセで形作られた、どこか夢心地な雰囲気が彼の地を思い起こさせるサウンドはまさに円熟の極み。じわじわとビルドアップしていく"Heartbreak"や希望に満ちた力強い旋律の"Denpasar Til Bangkok"など、味わい深いトラックがずらり。
bounce (C)藤堂輝家
タワーレコード(vol.505(2025年12月25日発行号)掲載)