Tragic Magic

ポスト・クラシカル、電子音楽、ダンス・ミュージックやポップをまたぐフランスの気鋭レーベルInFineのパリ音楽博物館とのコラボ・シリーズ第三弾にジュリアナ・バーウィックとメアリー・ラティモアが登場。
ハープと声とアナログシンセで紡ぐ、エモーショナルで没入感に溢れた魅惑的な音の旅。長く活動を共にしてきた現行アンビエントの立役者ふたりの途方もないクリエイティヴの相乗効果が記録された貴重な作品。デッド・オーシャンズやニンジャ・チューンといった人気レーベルからアルバムをリリース、2010年代のアンビエント音楽興隆の立役者のひとりとして揺るぎない支持を集めてきたジュリアナ・バーウィック。サーストン・ムーアやシャロン・ヴァン・エッテンをはじめ多くのアーティストの作品に参加、近年はゴーストリー・インターナショナルからのソロ作がジャンルの垣根を超えて話題となりエクスペリメンタルなハープ奏者として唯一無二のポジションを確立しているメアリー・ラティモア。『Tragic Magic』は、共に現在はロサンゼルスを拠点に活動、長くステージを共にしてきたふたりが本格的にタッグを組んで制作した初めてのコラボレーション・アルバム。フリート・フォクシーズやビーチ・ハウス、さらにはラティモアの直近作『Goodbye, Hotel Arkada』にも携わるエンジニア/プロデューサーのトレヴァー・スペンサーを共同プロデューサーに迎え、パリのコンサートホール、フィラルモニ・ド・パリで録音。本作は、ローンやムルコフ、フランチェスコ・トリスターノなどのカタログを擁するパリの老舗レーベル「InFine」とパリ音楽博物館とのコラボ・シリーズの(アランデル、セブ・マルテルに続く)第三弾作品としてリリースされるもの。ふたりは今回のプロジェクトのために博物館が所蔵する貴重なヴィンテージ楽器の数々への自由なアクセスを得て、それらをふんだんに用いて制作を敢行した。歴史的な楽器の音色、至高の歌声、ホール独特の響きや空気、ふたりの体験と感情、直感に導かれた即興演奏、さまざまなエレメントを丹念に編み合わせながら、親密な距離の近さと宇宙的な拡がりを併せ持つ、癒しの力に満ち溢れた珠玉の音世界を作り出した。