ピーター・ジャクソン監督、イライジャ・ウッド、イアン・マッケラン主演映画『ロード・オブ・ザ・リング』(2002年3月公開)のサントラ盤。エンヤの2曲他、全18曲を収録。音楽はハワード・ショアが担当。スクリーン・セイバー、特製e-mailステーショナリー他を収録したCD-Extra仕様。 (C)RS
JMD(2019/02/15)
J.R.トールキンによる大河ファンタジー小説「指輪物語」は、70年代から80年代にかけてのファンタジー界の台風の目的存在だった。78年にアニメーション界の寵児、ラルフ・バグジ監督が映画化を目論んだが、原作が持つあまりの世界観の壮大さに、完成作品は太刀打ちできなかった。2時間やそこらの上映時間では、原作のダイジェストが精一杯だったからだ。しかし、2001年のカンヌ映画祭で、カルト・ホラー「ブレイン・デッド」の監督であるピーター・ジャクソンが三部作として同時製作すると発表。そして、その「ロード・オブ・ザ・リング」の第一部がついにベールを脱いだ。
遙か昔の〈中つ国〉で、悪のパワーを秘めた指輪を持つホビット族の青年フロドを中心に結成された、9人の〈旅の仲間〉たち。彼らは、悪の冥王サウロンの放つ追っ手たちと戦いながら、指輪を消滅させる旅を続けていく。VFXで繰り出されるモンスターや壮絶な合戦シーン。それにクリストファー・リー扮する魔法使いの憎々しげな表情! マジカルな映像は心地良いショックでもある。〈剣と魔法〉のRPG的な展開に加えて、なんといってもすごいのが、ジャクソン監督の故郷、ニュージーランドの大自然。ときには過酷に、ときには雄大に迫る映画ならではの美しい映像と、癒し系歌姫、エンヤの唄うテーマ曲“May It Be”が交差する素晴らしさを、ぜひ大劇場で堪能して欲しい。もちろんハワード・ショアのサントラも最高。2003年公開の第二部がいまから楽しみな、本当の意味での超大作。
bounce (C)佐藤利明
タワーレコード(2002年03月号掲載 (P144))
「スター・ウォーズ」などのSF映画の原点とも言われた、20世紀最大のファンタジーがついに映画化。勇者たちの冒険に勇気と愛を与えるハワード・ショアのスコアは、聴く者のイマジネーションを刺激する。時に控えめに、時に荒々しく鳴り響くオーケストラは鳥肌が立つほど。また、エンヤがこの映画のために新曲を2曲提供。優しく繊細なその声は心に深く染み込んでいく。
bounce (C)入江玲子
タワーレコード(2002年01,02月号掲載 (P161))