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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2025年12月11日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 講談社 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784065420263 |
| ページ数 | 248 |
| 判型 | 46 |
構成数 : 1枚
はじめに
第一章 近代が生んだケルト文化
1 華麗な音楽文化
2 展示される民族衣装
3 ヒーリングと「反近代」の思想性
4 ドルイドの実像と虚像
第二章 ケルト美術と考古学
1 「古代ケルト人」とは
2 タラ・ブローチとバターシーの盾
3 懐疑論と「西からのケルト語」
4 巨石文化を見直す
5 人の移動と文化の移転
第三章 文芸と民俗のなかのケルト
1 伝承文学と吟遊詩人
2 アーサー王伝説とバルドたち
3 韻律が伝える「ケルト文化」
4 民話と民謡の採集
5 妖精とハロウィーンの起源
第四章 民族起源の伝説と史実
1 ブリタニアの起源伝説
2 ブレイスの起源伝説
3 カムリー、エリウ、アルバの起源伝説
第五章 ケルト諸語の言語学
1 印欧語の歴史言語学
2 言語をどう分類するか
3 地名研究の効用
4 ケルト諸語の音声学
5 ケルト諸語の文法的特徴
第六章 社会のなかのケルト諸語
1 オガム文字の碑文を読む
2 「書きことば」をめぐる論争
3 社会階層・宗教・学校と言語
4 「言語死」をいかに食い止めるか
おわりに
参考文献
索引
妖精が戯れる神話の世界、美しい文様の装飾写本、大きな輪を重ねた石造の「ケルト十字架」、騎士や魔術師が活躍するアーサー王物語群など、ヨーロッパの古くて不思議な魅力がある文化――ケルトをこのように思い浮かべる人は多いだろう。
しかし本書によれば、アイルランドやスコットランドで特徴的なダンスや音楽、民族衣装をはじめ、ケルト美術の優品「タラ・ブローチ」「ケルズの書」なども、古代ケルト人に伝統をさかのぼるのは無理がある。では、近年の「ケルト懐疑論者」が主張するように、ケルトの「存在自体が怪しい」のかといえば、そうではない。
ケルト文化の本質は、ケルト諸語によって営まれた文化である。スコットランド、ウェールズ、アイルランド、フランスのブルターニュ地方などの「ケルト文化圏」の主要言語であり、現在は少数言語となっているゲール語、ブレイス語などのケルト諸語の分析から、「ケルトとは何か」を根源的に問い直す。そこには豊かな言語文化の広がりと、現在も生きている伝統の厚みがあった。
ある時は近代のナショナリズムに活用され、またある時はヨーロッパ統合の象徴となり、さらに近代文明を批判する「癒し」の精神性も期待される「ケルト」の虚像と実像とは。「ケルト人」と「ケルト文化圏」は、なぜ一致しないのか? 言語学と考古学、美術、文芸、民俗学などを総合したヨーロッパの「ケルト学」の成果と議論から、歴史と文化の深層がみえてくる。
目次
はじめに
第一章 近代が生んだケルト文化
1 華麗な音楽文化
2 展示される民族衣装
3 ヒーリングと「反近代」の思想性
4 ドルイドの実像と虚像
第二章 ケルト美術と考古学
1 「古代ケルト人」とは
2 タラ・ブローチとバターシーの盾
3 懐疑論と「西からのケルト語」
4 巨石文化を見直す
5 人の移動と文化の移転
第三章 文芸と民俗のなかのケルト
1 伝承文学と吟遊詩人
2 アーサー王伝説とバルドたち
3 韻律が伝える「ケルト文化」
4 民話と民謡の採集
5 妖精とハロウィーンの起源
第四章 民族起源の伝説と史実
1 ブリタニアの起源伝説
2 ブレイスの起源伝説
3 カムリー、エリウ、アルバの起源伝説
第五章 ケルト諸語の言語学
1 印欧語の歴史言語学
2 言語をどう分類するか
3 地名研究の効用
4 ケルト諸語の音声学
5 ケルト諸語の文法的特徴
第六章 社会のなかのケルト諸語
1 オガム文字の碑文を読む
2 「書きことば」をめぐる論争
3 社会階層・宗教・学校と言語
4 「言語死」をいかに食い止めるか
おわりに

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