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構成数 : 1
【書評】
呼吸器外科手術のほとんどは肺機能の低下を前提としている。肺機能の低下を回避するためには肺の温存を余儀なくされるわけであるが、諸家の報告によれば肺を温存することによって肺悪性腫瘍の局所再発の頻度が高まる。局所進行肺癌に比べて悪性度が低い小型肺癌ですら、肺葉切除を縮小切除にすることによって局所再発が増えると報告されているので、局所進行肺癌においてはなおその傾向が強まるのである。つまり、肺機能をいかに温存するかという術後のperformans status に大きくかかわる短期的成果と、癌の根治という長期的成果は相反するものであり、双方を最大化するためにその落としどころが呼吸器外科医には求められている。
このように、外科医の力量がダイレクトに患者の予後に反映されるという点では、心臓血管外科との手術に似ているのであるが、心臓血管外科の手術は基本的に機能改善を求めるものであるのに対して、呼吸器外科の手術は機能低下を宿命的に伴うものである点が決定的な特徴となっている。本手術書は、「肺の機能温存」と「癌の根治性」というこの二律背反の事象を追い求めた外科医による渾身の自伝ともいえる名著である。
本邦の呼吸器外科領域で三本の指に入るとされる福岡大学の手術成績は、岩﨑昭憲教授に負うところが大である。そしてその手術の技術と哲学を受け継ぐ現在のスタッフにより本書は構成されている。多くの手術書ではあまり経験のない手術に関する記載がややもすると机上の空論となりがちであったのだが、本書にはそれに該当する部分がない。通常ではきわめてまれな手術に関しても、多くの経験を誇る本邦の第一人者ならではの内容となっている。いわゆる拡大手術とはいっても、重要なことは基本技術であることは論をまたない。拡大手術において必要なことは、術前に得られる情報と患者の耐術能を掛け合わせた結果もたらされる許容手術侵襲を勘案したうえでの戦略といえる。この熟考された戦略のうえに基本技術が加われば、ほとんどの拡大手術は視野に入るということを本書で確認することができる。そのうえで外科医にとって重要なことは、腫瘍を取り切るという強い意志であろう。基本技術・戦略・意志、この三者が伴ったときに拡大手術は成功裏に終わるということが随所に読み取れる。
本書を手にとる外科医が一人でも多くいること、そして福岡大学における手術成績に少しでも多くの施設が近づいていくこと、結果として多くの胸部悪性腫瘍を患った患者が生還することを祈りたい。本邦の呼吸器外科医、そして可能であれば世界の呼吸器外科医に本書を推薦する次第である。
胸部外科73巻11号(2020年10月号)より転載
評者●順天堂大学呼吸器外科教授 鈴木健司
【巻頭言】
『呼吸器外科手術アドバンス[Web動画付]』を発刊する運びとなりました。
私たちは、これまで諸先輩方のもとで様々な指導を受け、その技術を受け継いできました。順調に経過した症例や、予想に反しよい結果が得られなかった症例など多くの臨床経験を通して、ある程度の技術レベルに達することができました。そこで、若い呼吸器外科医や専門医取得後の医師に、これらの手技の要点を、わかりやすく解3...
| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2019年10月26日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 南江堂 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784524225095 |
| ページ数 | 160 |
| 判型 | A4 |

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