Per Le Antiche Scale

Quartet Recordsは、GDMおよびUniversal Music Publishingとのコラボレーションにより、エンニオ・モリコーネとマウロ・ボロニーニ(『ARABELLA』、『L'ASSOLUTO NATURALE』、『METELLO』など)の最も名高いコラボレーションの一つである、1975年のドラマ『Per le Antiche Scale(Down the Ancient Staircase)』(マルチェロ・マストロヤンニ、バーバラ・ブーシェ、ルチア・ボゼー、マルト・ケラー、フランソワーズ・ファビアン出演)のリマスター再発盤を贈ります。
映画は、1930年代のファシスト政権下のイタリアを舞台とし、トスカーナにある精神病院で展開されます。そこで、魅力的で進歩的でありながら矛盾を抱える精神科医であるDr. Bonaccorsi(マストロヤンニ)は、精神病患者の治療にあたる一方で、看護師、同僚の妻、病院の秘書という三人の女性と恋愛関係を維持しています。この退廃的で迷宮のような療養所の雰囲気は、当時のイタリア社会の状態を暗喩しています。モリコーネのスコアは、メランコリックなパッセージと無調的で不協和な瞬間を組み合わせ、人間の魂の叙情性(患者たち、彼らの夢、彼らの詩的な妄想)と、システムの圧制(治療、医学用語、療養所内のヒエラルキー)との衝突を反映しています。
『Per le Antiche Scale』は、当初、スコアからわずか2曲をフィーチャーしたイタリア盤45回転シングルとしてリリースされました。1997年になって初めて、RCAが作曲家によって1975年に準備されたものの最終的にキャンセルされたモックアップ・アルバムをCDでリリースしました。2007年、GDMは作曲家自身が監修し、Daniel WinklerとClaudio Fuianoがプロデュースした拡大版をリリースし、モリコーネが録音した完全なスコアを74分で収録しました。今回のリリースは、同一のプログラムを、Chris Maloneが第一世代のステレオマスターテープから改訂し、マスタリングした再発盤です。ブックレットには、Miguel Angel Ordonezによる映画、音楽、作曲家について論じたライナーノーツが収録されています。