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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2019年09月10日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 南江堂 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784524248773 |
| ページ数 | 222 |
| 判型 | B5 |
構成数 : 1枚
【書評】
安斉俊久先生が編集された書籍『実は知らない循環器希少疾患』が最近上梓された。安斉先生は、国立循環器病研究センター心臓血管内科・心不全科の部長を務められ、バラエティー豊かな循環器疾患の病態をその深く鋭い洞察力・臨床力で次々と診断し、日本屈指の循環器疾患の高度治療現場で、その治療成績を上げてこられた。その安斉先生ご編集の本書をみて驚いた。そこには国立循環器病研究センターでさえもあまり出くわすことのない稀有な循環器疾患が丁寧に網羅されている。しかも発見者の名前の付いた世界に患者が数人しかいないような希少な病気ではなく、通常のありふれた心不全、虚血性心疾患、不整脈のなかに潜む希少疾患に目を向け、通常の循環器診療における希少疾患の診断と治療の大切さを一貫して述べている。安斉先生は、いつの間にこのような正確な知識と豊富な経験を取得されたのであろう。私は、安斎先生のことを循環器内科医師として敬服するとともに、医科学者として少しジェラシーを感じた。それはなぜか?
当然のことであるが、ある分野を科学的に把握するには、その分野の一番大切な事象にアクセスするのが一番である。循環器疾患においては、虚血性心疾患、不整脈、心筋症を科学的に研究することであろう。虚血性心疾患は重篤であるにもかかわらず、治療可能な最もコモンな循環器疾患であり、不整脈は心電図をとれば必ず診断できるにもかかわらず致死的になり得る病態であるし、心筋症は心臓移植の対象となる重篤な疾病である。あえて、そのような疾病エンティティのなかに希少疾患が存在し、それを正確に診断することの重要性を説き、そこから循環器疾患の何たるかを把握させるところが素晴らしい。「循環器希少疾患というビューポイントからも、循環器疾患の真理の大海が見渡せるのですよ」と安斉先生がおっしゃっているようで、本書の面目躍如たるゆえんである。
さらに本書の面目躍如な点は、「循環器疾患診療という実学」としての観点からも理解しやすいことである。われわれが循環器疾患の診療にあたるときに、どうしても解決できない、または理解すらできない病態に出くわす。そのときに、いろいろな先生の意見を聞く。場合によると国内の先生のみならず海外にも教えを乞うことがある。そのクエリーの行き先を一手に引き受けているのが本書なのである。
本書は2部構成となっている。虚血性心疾患、不整脈、心筋症などのありふれた疾患のなかで、ルーチンの診療で理解できない病態に出くわしたときにどのようにアプローチするのかという第一部と、その各々の行き先の病態が詳細に記された第二部である。第一部の縦糸と第二部の横糸が織りなすその各々のチャプターは、今まさに臨床現場で活躍する臨床家によって書かれているところも素晴らしい。
約30年前、「道は星に聞く」というキャッチコピーとともにカーナビが売り出され、今はカーナビなしで運転ができない時代であるが、現代の循環器医療は、さしずめ「わけのわからない循環器疾患に出会ったら本書に聞け」である。ぜひ、手元に置いておきたい一冊である。
臨床雑誌内科125巻3号(2020年3月号)より転載
評者●国立循環器病研究セン ...
遭遇頻度の低い循環器希少疾患でも,不整脈や心不全,虚血性心疾患などの背景にしばしば潜んでいることが….知識や対応を学ぶ機会が少なく,診療に苦慮しがちな循環器希少疾患に焦点をあて,見落とさないための診断プロセスから,疫学・病態の知識,診断のポイント,治療の実践,ケアや社会福祉的な対応までをわかりやすく整理.近年進んでいる病態解明や治療の進歩などの最新の動向も反映.臨床力のレベルアップを目指す循環器科医におすすめの一冊.

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