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構成数 : 1
【書評】
診療ガイドライン(CPG)は,患者と医療者の協働の意思決定を支援し,根拠に基づく医療(EBM)を実践するための資料である.日本整形外科学会では2005年からCPGの発刊を開始し,今日までに18のCPGが出版済みないしは策定中である.私も変形性股関節症CPGの策定に初版から携わっているが,CPGの考え方は改訂のたびにかわっている.初版作成時は,文献のエビデンスレベルと数が各clinical question(CQ)に対する回答文の推奨度設定における最重要根拠であった.しかしながら今日では,CPGは「健康に関する重要な課題について,エビデンスのシステマティックレビューとその総体評価,益と害のバランスなどを考量して,患者と医療者の意思決定を支援するために最適と考えられる推奨を提示する文書」と定義されている.つまり,エビデンスレベルの高い研究結果をそのまま重視するのではなく,システマティックレビューならびに可能であればメタ解析を加え,患者意見も入れ,益のみならず害も考慮する.たとえば,大規模無作為化対照試験で有効性が示された治療法でも,合併症はもとより医療コストなどによっても推奨度が下がる.このように,CPGの考え方は時代とともに変化し,さらに当然ながら新たな研究結果も加わることから,CPGの寿命は5年程度といわれている.
大腿骨頚部/転子部骨折CPGが10年ぶりに改訂された.少なからず変更されていることが想像されるが,たとえば第2版ではすべての項目がCQとされ回答文が提示されたのに対し,第3版では主にメタ解析可能な項目がCQとされた.その結果,CQは14のみに絞られ,それ以外の65項目は推奨文の明示されない「解説」とされた.また,CQに対する推奨文には,推奨度(1:推奨,2:提案・条件付き推奨),合意率(70%以上の合意まで再投票),エビデンスの強さ(A「強い」からD「非常に弱い」までの4段階)が付記されるようになった.たとえば,「転位型頚部骨折に対して骨接合術と人工物置換術のどちらを選択するか」というCQに対して,第2版では「人工物置換術を推奨する.ただし,全身状態,年齢を考慮して選択すべきである(Grade A)」とされたが,第3版では推奨文は同じであるものの,「推奨度1,合意率92.3%,エビデンスの強さB」と付記された.すなわち,中程度の確信があるエビデンスをもとに9割方のコンセンサスの得られた推奨とわかる.また,種々のアウトカムに対するメタ解析結果も載せられており,上記推奨が死亡率や合併症率からではなく,主として再手術率から導かれたものであることが理解できる.
推奨文自体が変更されたCQもある.「転位型頚部骨折に対する人工物置換術においてセメント使用と非使用どちらを選択するか」に対し,第2版では「症例に応じていずれを用いても良い(Grade C)」とされていたが,第3版では「骨脆弱性やステム適合不良例に対してはセメント使用を提案する(推奨度2,合意率73.3%,エビデンスの強さB)」とされた.ただしこれは,術中・術後の骨折や弛みをアウトカムとしたメタ解析結果を根拠にしており,死亡や術中出血,脱臼,感染は有意差がない.さらに,肺塞栓症と臨床スコアの点ではむしろセメント非使用のほうが手術時間の短さとともに有利であった.これらは解説文を読んではじめてわかることで,推奨文だけ読んで早合点してはいけない.また,本改訂版でCQとはされなかった多くの項目には解説文しか設けられて...
高齢者に頻度の高い,大腿骨近位部(頚部および転子部)骨折の基本的知識を網羅し最新の臨床上の疑問に答えるガイドライン.Mindsの指針に沿って全面改訂し,病態から診断・治療,二次骨折の予防など整形外科医のみならず高齢者診療に携わる一般臨床医や理学療法士にも役立つ知識を体系的に解説.また,実地診療に直結したClinical Questionを設け,診断・治療のレベルアップにつながる知識を提供する一冊.
| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2021年02月27日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 南江堂 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784524229130 |
| ページ数 | 176 |
| 判型 | B5 |

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