Treasury

元ローリング・ストーンズのベーシスト、ビル・ワイマンのソロ活動を記念した7枚組CDボックスセット『Treasury』。

1974年から50年の間にレコーディングされたビルの6枚のソロアルバムが収録されています。最初の6枚のディスクにはそれぞれ、7インチと12インチのシングルミックスやデモ音源などのボーナスマテリアルが収録され、最後のディスクには、その時期にビルが書き下ろしたものの今までリリースされることのなかった曲の新しいデモ音源が12曲収録されています。

最初の2枚のディスクには、元々ローリング・ストーンズ・レコードから発売されたアルバム「モンキー・グリップ」（1974年）と「ストーン・アローン」（1976年）が収録されており、ローウェル・ジョージ、ドクター・ジョン、ジョー・ウォルシュ、ヴァン・モリソン、ポインター・シスターズ、ダニー・コーチマー、ダラス・テイラー、レオン・ラッセル、ボブ・ウェルチ、ニッキー・ホプキンスなど、豪華な顔ぶれの音楽仲間たちと制作されました。1981年のビル・ワイマンの名を冠したアルバムには、トップ40シングル「(Si Si) Je Suis Un Rock Star」と「A New Fashion」が収録されており、4枚目のアルバム「Stuff」はチャック・リーヴェルとレイ・クーパーが参加し、1992年に日本のみで発売された。2015年のアルバム「Back To Basics」では、ガイ・フレッチャー、ロビー・マッキントッシュとコラボレーション。2人は2024年のアルバム「Drive My Car」でも再共演し、アンディ・フェアウェザー＝ロウがビルとコラボレーションした偉人のリストに名を連ねた。

『Treasury』にはビル自身のアーカイブからの写真、そして80年代後半からビルに何度もインタビューしてきたアナウンサー兼ジャーナリストのポール・セクストンとビルのソロキャリアを振り返る新インタビューも収録されている。ポールはローリング・ストーンズとの幅広い活動に携わり、『チャーリーズ・グッド・トゥナイト：チャーリー・ワッツ公認伝記』を著している。

1936年、ロンドン南部のルイシャム生まれのビルは、1962年にローリング・ストーンズに加入し、30年以上にわたりベースを演奏し、19枚のスタジオ・アルバムに参加。2023年に発表されたバンドのカムバック・アルバム『ハックニー・ダイアモンズ』にもゲスト出演している。1972年には、ライ・クーダー、ニッキー・ホプキンス、ミック・ジャガー、チャーリー・ワッツと『ジャミング・ウィズ・エドワード！』でコラボレーションし、1997年にはルーツに立ち返ったオールスターによるサイド・プロジェクト、ビル・ワイマンズ・リズム・キングスを結成した。