(2002年タワーレコード渋谷選出ベスト・スコア2位)
エドワード・シアマ-、久々のCD化!!お待たせしました。
傑作です!!
イアン・ソフトリー監督、ケヴィン・スペイシー、ジェフ・ブリッジス主演
「光の旅人(K-PAX)」
「鳩の翼」「スピーシーズ2」などで注目され、その後も「クルーエル・
インテンションズ」「チャーリーズ・エンジェル」など快調な仕事振りを
見せながらも、最近の仕事は全くCD化されることのなかった幻の
映画音楽界の売れっ子エドワード・シアマ-のサウンドが久々に
フルで楽しめるイアン・ソフトリー監督の新作サントラ。カッコイイ、
影がある、メロディが見え隠れする、そして美しい!! ファンの
間ではすでに「トーマス・ニューマン・サウンドを思わせるクールさ」
と評判だが、ニューマン・タッチよりはウエットにメロディを奏でる。
トーマス・ニューマンとガブリエル・ヤレドの出会いのようなサウンド。
とにかく、シンプルに美しいサウンドが聴く人のイメージを豊かにする、
そんな幻想的なスコア・サントラの傑作。そして新しい。聴くほどに
新しいのがわかる。ヤレド、ニューマン、ヒーリング/チルアウト系、
音響系、刺激的なサウンドのファンの方、そんなリスナーにおすすめ
したい。シアマ-衝撃の復活だ!!
(C)馬場敏裕
タワーレコード(2004/09/27)
「自分はK・パックス星から来た宇宙人だ」と名乗る男が精神病院に運ばれてくる。これが現実の話なら、99.9%、男の妄想に違いないと思う。が、フィクションとなれば別だ。これは妄想男を描いたリアルなドラマなのか、異星人が登場するSFなのか、観客の予想は五分五分となる。男の話には筋が通り、地球人離れした彼の教えはほかの患者たちに救いを与える。果たして彼の正体は? この「光の旅人」は〈どっちでもいいから斬新な解答を見せてくれ〉と考えるヒネクレ者のための映画ではなく、〈彼が本当に奇跡を起こせる宇宙人であったらいいのに〉と祈る観客のための映画だ。当代きっての技巧派ケヴィン・スペイシーと、永遠のモラトリアム青年、ジェフ・ブリッジス。二人の名優が美しい解答に導いてくれる。その答えはシェリル・クロウのエンディング曲の後に用意されているので、最後まで席を立たないように。
bounce (C)黒住 光
タワーレコード(2002年04月号掲載 (P146))