Martin＜限定盤/Colored Vinyl＞

MARC ALMONDとDAVE BALLのコンビでUKシンセ・ポップを代表し続けるデュオSOFT CELL。80年代から培ってきた退廃的なポップ・センスを凝縮したディープ・トラック"MARTIN"が、ついに単独シングルとして解き放たれます。1983年作『THE ART OF FALLING APART』のボーナス12"に収録されて以来、長くマニアックな人気を保ってきた音源が、ふたたびクラブ・トラックとして前面に出るファン必聴盤。

オリジナルの"MARTIN"は、リーズ・ポリテクニック(現リーズ・ベケット大学)内のアート・スタジオで"THE ART OF FALLING APART"と同時期に制作されたインダストリアル寄りのシンセ・チューンで、PHONOGRAMからの2NDアルバム制作要請に応える形でコンセプトの軸を作った一曲でした。今回の12"では、そのアートスクール起源のラフな空気感を残しつつ、DAVE BALLが自ら手がけたハロウィン・リミックス群と、フランスのエレクトロクラッシュ重要アーティストTHE HACKERによるクラブ・リミックスが新たに並びます。

うごめくシンセ・ベースと冷たいスネアが連打される"MARTIN"のDAVE BALL HALLOWEEN REMIX、ビートを削りダブ処理のエコーで音数を散らすDAVE BALLのHALLOWEEN DUB、硬質なキックとエレクトロクラッシュ寄りのリフでフロア仕様に組み替えたTHE HACKER REMIX、ノイズやブレイクを増やして夜更けのアンダーグラウンド感を強めたDAVE BALL NIGHWRECKAGE REMIXと、いずれもオリジナルのダークなメロディを活かしながら2025年のクラブ・サウンドに接続しています。シンセ・ウェイヴ～エレクトロ・クラッシュ～インダストリアル・ダンスの橋渡しとなる4テイクです。

アートスクール発の実験的なテイクから、UKチャート上位を賑わせたSOFT CELLのポップ・サイドまでを知るファンにとって、初期衝動と現在のクラブ感覚が交差する貴重な12"。ニューウェイヴ～シンセ・ポップ～エレクトロクラッシュ好きのDJにも要チェックの一枚です。