砂漠の声が放つ、伝統と革新の極致!ヌーラ・ミント・セイマリ、9年ぶりの新章!夫ジェイチの灼熱のギターに、ベーシストのウスマン・トゥーレ(Ousmane Toure)、ドラマーで共同プロデューサーのマシュー・ティナリ(Matthew Tinari)が加わり、さらに≪ムドゥ・モクタール≫のマイキー・コルトゥン(Mikey Coltun)が制作を支えています。アルバムはサハラの熱気と都市的な鋭さを併せ持ち、ラディカルかつトランス感覚に満ちたサウンドを響かせます。 (C)RS
JMD(2025/10/03)
9年振りの新作とは、久々感より時の流れの速さに驚くな。前作を引っ提げてスキヤキで来日した時からすでにヌーラの塩辛い歌声とグリオならではの歌唱には凄味があったが、それも極まり、コブシ効かせ高らかにダイナミックに空間を支配する。夫でもあるギターのジェイチも相変わらず飄々と超絶技を繰り広げ、ベース、ドラムと共に阿吽の呼吸で複雑な楽曲を緩急自在にグルーヴする。西アフリカはモーリタニアの伝統を現代的に電気化したこのバンド、今年のWOMEXでは何か受賞したっぽい。11月にはデヴィッド・バーンのプレイリストに選ばれたりとキャリアハイを迎えており、本作は世界に望まれたリリースとなるわけだ。
intoxicate (C)小畑雄巨
タワーレコード(vol.179(2025年12月10日発行号)掲載)