70'sジャパニーズ・ロックの原点!めんたんぴん衝撃のデビュー作が最新リマスターにより初のアナログリイシュー。
"日本のグレイトフル・デッド"とも称された伝説のバンド、めんたんぴん。
1972年石川県小松市で結成、1974年「ワンステップ・フェスティバル」の出演をきっかけに全国のロック・ファンから注目を集めた。
彼らの軌跡を示す3枚のオリジナル・アルバム――デビュー作『MENTANPIN』、進化を遂げた『MENTANPIN II』、そしてLA録音盤の『カントリー・ブレックファスト』が、最新リマスターを施しアナログ盤にて3ヶ月連続リリースが決定。
本作はめんたんぴんの記念すべきファースト・アルバム。アメリカ西海岸~南部系ロックからの影響を色濃く感じさせる重心の低いグルーヴと、切れ味鋭いギター。デビュー・シングル「コンサート・ツアー」、ライブ人気曲「木こりの唄」「メキシコの山」を含む代表作。
平均身長176cm超という屈強なメンバーが生み出すサウンドは、当時の日本ロックの"土の匂い"を感じさせつつ、現代の耳にもワイルドでフレッシュに響く。
発売・販売元 提供資料(2025/09/12)
●オリジナル盤付属のライナーノーツ付き
【アナログリイシューについてのコメント】
東京のスタジオでベーストラックを録り終え、伊豆伊東港に着いたのは真夜中だった。海からの風が気持ち良かった。グレートフル・デッドのドラマー、ミッキー・ハートは車を降り、全身に風を受けていた。
「ショダーン(僕の事)、風が何か云ってるよ。聴こえるか風の声が。風はどこにいても必ず何かを伝えてくれる」。
ボーカルの録音時、ミッキーはとても厳しかった。「ショダーンよ、シャウトするな!そこはストーリー・テラーに徹しろ!」
デッドのやり方を彼は僕らにていねいに教えた。「ハーモニーはクロスビーに習った。そのやり方を覚えて欲しい」。
リズムの取り方。コーラスでの歌詞の作り方。譜面の書き方。彼はまさに伝道師だった。その出来たての音をミッキーは電話でジェリー・ガルシアに聴かせた。「めんたんぴんはダイヤー・ストレイツに似てるとガルシアは云ったぜ」。僕は飛び上る程うれしかった。ガルシアは僕にとって最高のミュージシャンだった。
1974年2月。僕と柴田徹はサンフランシスコのカウパレスにいた。田舎育ちの僕が初めて体験する海外バンドがグレートフル・デッドだった。コンサート時間は五時間.バンド後方の壁は無数のスピーカーで埋め尽くされていた。僕らは世界最高の音を聴いた。あの時「めんたんぴん」の構想はほぼ出来上がった。
僕の故郷は石川県小松市。ブルドーザーの「コマツ」生誕の地だ。小松高校の同級生、池田洋一郎、石崎三郎、柴田徹に一学年下の沖村公平、明大中野だった飛田一夫、少し後に寺井貢が加わった。
僕らはどこにも所属せず独自の道を歩んだ。PAを4トン車に積み日本中をツアーした。数年後、メンバーは僕と飛田と石崎の三人になった。そしてミッキーと出会い、彼には渡米を誘われたが、僕らはピリオドを打った。心が疲れ果てていたと思う。
でも、レコード復刻を機に元のメンバーと共に小松に集う事にした。途絶えた物語の続きがやりたくなった。
「めんたんぴん」と云う物語の結末を創作したい。多分これがいわゆる最後の旅となる。好きな事は最後までやり尽くす。北陸のロックバンドだから。12月に小松で会いましょう。
応援よろしくお願いします。
2025年9月 佐々木忠平
発売・販売元 提供資料(2025/09/12)