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病態・治療論[8] 脳・神経疾患(改訂第2版)

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フォーマット 書籍
発売日 2025年11月17日
国内/輸入 国内
出版社南江堂
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784524218547
ページ数 352
判型 B5

構成数 : 1枚

【はじめに】
2020年3月の初版から6年目になり,無事に改訂第2版刊行となった.ひとえに執筆担当の先生方のご尽力の賜物であり,感謝申し上げる.最新の医学情報に基づきアップデートし,さらに看護学のエキスパートの先生方にも執筆していただき,パワーアップした改訂となった.

今回の改訂では,全体的な情報更新のほか以下のような内容を追加した.第I章「脳・神経の構造・機能と障害・症状」では,自律神経系に関する解説を詳述した.第II章「脳・神経疾患の診断・治療」では新たに「脳・神経疾患の患者の看護」を項目として設け,脳・神経疾患の患者への日常生活援助や,神経障害,高次機能障害,神経難病,てんかんを持つ患者に対する看護について解説した.第III章「脳・神経疾患 各論」では,「頭痛(症)」を設け,一次性頭痛・二次性頭痛について解説したほか,アルツハイマー型認知症に対する新薬なども取り上げた.

「行不由径」「行くに径に由らず」.論語にある言葉だ.人は誰でも,一見すると安易で魅力的な近道を行きたがる.しかし,その小道は結局行き詰まりにあたる.何事も「安易な近道を選ばず,大道を一歩ずつ着実に歩むこと」が肝要である.振り返れば新型コロナウイルスは,科学の発達した現代社会に「公衆衛生の基本に忠実であれ,謙虚であれ」と教えていた気がしてならない.短期間でのワクチンや新薬の開発も現代科学の恩恵であった.その一方で,安全性については,いかなる薬剤も不可避の副反応が一定の割合で発生した.また,臨床現場の感覚として,ワクチン接種で明らかに患者数減少に直結した印象はあまりなかったが,調査した集団の発症率や重症化率(入院率)は下がるなど有効性は報告されている.

オンライン診療も推奨されるようになった.濃厚接触を避ける必要のあるパンデミック下ではやむを得ない措置であったが,その後も特に慢性疾患の安定期での定期受診等には感染予防や移動の負担軽減の面で有効と思われる.しかし,疾患の急性発症時や急性増悪期は,疾患にもよるが,オンラインの画面だけでは診断精度や緊急処置・対応の面で多くの制約がある.

病原微生物の撲滅は不可能であるので,体内への侵入門戸となる眼と鼻と口の3ヵ所の粘膜を,唾液,咳やくしゃみの飛沫から守るためのマスク等の着用や,最も感染経路として危険な「自身の手指」の清潔こそが最大の防御である.パンデミック下ではアルコール性消毒剤が品薄になって非常に高価になったりもしたが,アルコール消毒以上に,手指に石けんをつけて十分な時間(15秒以上),流水でよく洗い流し拭き取るという基本的な手洗いが重要である.結局これが公衆衛生の基本(大道)である.

「学問に王道はない」という古代エジプトのことわざ通り,どのような方法でも良いので,自身にあった学習法で着実に一歩ずつ積み重ね,将来の医療に貢献していただきたいと思う.本書が少しでもその助けになれば,執筆者一同幸甚である.

第2版刊行に当たり,枝葉末節までしっかりと確認し,編集に多大な労力を惜しまずに協力して下さった,南江堂の鈴木詠子氏,三島穂高氏に深謝する.

2025年9月
川上徳昭・綿貫成明


【目次】
序章 なぜ脳・神経疾患について学ぶのか
1 医師の立場から
2 看護師の立場から

  1. 1.[書籍]

専門基礎分野において疾病の病態・診断・治療を学ぶためのテキストシリーズ(全14冊)の脳・神経疾患編の改訂版.医師と看護師の共同編集により,看護学生に必要な知識を網羅.さまざまな症状を理解できる,診断の進め方・考え方がわかる,臨床看護に結びつく知識が得られる,の3点を重視して構成している.今改訂では各種情報を更新したほか,脳・神経疾患の治療を受ける患者への看護を概説する項目や「頭痛(症)」に関する項目を追加した.

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