アール・スウェットシャツの生・笑・愛。
オルタナティヴ・ヒップホップ・クルー、ODD FUTUREの一員として活躍し、今はソロ・アーティストとして"ジェネレーションをレペゼンする才能"として注目を集め続けるロサンゼルス出身のラッパー、アール・スウェットシャツ。10年以上にわたり、彼はその卓越したストーリーテリング、惜しみない心の内をさらけ出す姿勢、そして詩的な才能でファンを魅了し続けてきた彼が急遽発表した最新アルバム『LIVE LAUGH LOVE』がアナログLPでも発売決定!
オルタナティヴ・ヒップホップ・クルー、ODD FUTUREの一員として活躍し、今はソロ・アーティストとして"ジェネレーションをレペゼンする才能"として注目を集め続けるロサンゼルス出身のラッパー、アール・スウェットシャツ。10年以上にわたり、彼はその卓越したストーリーテリング、惜しみない心の内をさらけ出す姿勢、そして詩的な才能でファンを魅了し続けてきた。16歳で荒削りかつ過激な集団オッド・フューチャーから現れた天才少年は、深い内省、独特のリズム、そして若さを感じさせない陰鬱な知性で瞬く間に頭角を現し、数々のアルバムと批評家の絶賛を経て、アールは成長と自己発見、そして世代の共鳴する心情を綴る決定的な詩人としての地位を確立したのだった。
2024年発表のデビュー・アルバム『DORIS』から10年経った2025年、アール・スウェットシャツが新たなアルバムをサプライズ・リリースした。そのニュー・アルバム『LIVE LAUGH LOVE』は、思索的でシュルレアリスム的であり、存在の混沌についての考察へと踏み込む1枚だ。『LIVE LAUGH LOVE』というタイトルは当初、風刺と社会批評を込めたものだった。皮肉なフレーズへの冗談めいた批判として始まったこの作品は、やがて喜びへの郷愁と純粋な繋がりの簡素さへの真摯な探求へと発展した。『LIVE LAUGH LOVE』はアールが成長への道を歩む軌跡を描き出した作品であり、過去との絶え間ない格闘を求め、そうした瞬間に戻ろうとする願望に満ちている。配信で急遽リリースされた本作が、CD及びアナログLPでも発売となる。
『LIVE LAUGH LOVE』において、アールは言語、構造、そして同時性への長年の関心をさらに深めている。
「制約こそが創造性を育む」と彼は語る。「現実にはルールがある。それはイファ(西アフリカのヨルバランドに起源を持つ占術体系)を思い出させる--霊がそのシステム内でどう作用するかだ。ルールが必要だ。課題が必要だ」と。アールにとって、それらのルールはしばしば一つの言葉、フレーズ、あるいは記号から始まる。それらが彼の直感に形を与えるのだ。「TOURMALINE」というトラックのタイトルを例に取るとするならば、その曲の中で彼はループする憂いを帯びたメロディの上に、ぼんやりとした映画的な趣をまとい、霊的な保護、愛、そして父親としての責任について歌いラップするのだ。(1/2)
発売・販売元 提供資料(2025/08/29)
アルバムに収録されている「Gamma (need the Love)」は、デ・ラ・ソウルのメンバーであった故デイヴ・トゥルーゴイ(プラグ2)を偲んだ楽曲であり、また「INFATUATION」は、ツアー中の食糧確保という現実的な課題を綴っている。また「CRISCO」では、彼が絶えず模索するバランスを体現するなど、率直なリリックを通じてリスナーにアール・ジョーンズの心の内を覗かせるだけでなく、彼の人生における教訓を取り巻く文脈をも提示している。
アール・スウェットシャツの最新作『LIVE LAUGH LOVE』が導きだしたのは、人生の混乱や制約、変化を生き抜く手段としての物語性を探求した、予言的かつ霊的に導かれた祝祭的な作品である。音楽が生まれたと同人、アールが自己を超えた何かとチャネリングしている兆候も現れた。『LIVE LAUGH LOVE』は深い内面の変化を映し出すと同時に、現在のアール――30代のアーティストであり、公の場で半生を芸術制作に捧げてきた父親――の姿を寛大に切り取り、瞑想的に処理した作品である。この作品は派手さなくもアールの進化を力強く確認させる。それは着実で実感できる成長であり、たとえ不完全であっても旅路を受け入れる喜びを刻印しているのだ。(2/2)
発売・販売元 提供資料(2025/08/29)
元オッド・フューチャーの奇才による約2年ぶりの新作。大半のプロダクションをNYのテーラヴァーダが手掛け、ソウルやジャズなどさまざまなジャンルをごっちゃにしたローファイなトラックの上で時にルーズに気怠く、時に念仏を唱えるかのように言葉を紡いで、等身大の自分について綴っている。シメの"exhaust"にはエリカ・バドゥがさりげなく参加。
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タワーレコード(vol.503(2025年10月25日発行号)掲載)