トータス、ヨ・ラ・テンゴ、スティーヴ・ライヒ他、多くのコラボレーションでも知られるアーティスト・作曲家、竹村延和が、米シカゴの名門インディー・レーベル、<Thrill Jockey Records>より、オリジナル・アルバムとしては2014年の『Zeitraum』以来となる約11年半振りの新作アルバム『意味のたま』(日本盤用の邦題。オリジナル・タイトルは『knotofmeanings』)をリリース。 (C)RS
JMD(2025/08/29)
トータス、ヨ・ラ・テンゴ、スティーヴ・ライヒ他、多くのコラボレーションでも知られるアーティスト・作曲家、竹村延和が、米シカゴの名門インディー・レーベル、Thrill Jockey Recordsより、オリジナル・アルバムとしては2014年の『Zeitraum』以来となる約11年半振りの新作アルバム『意味のたま』(日本盤用の邦題。オリジナル・タイトルは『knot of meanings』)(THRILL-JP 62 / HEADZ 271)をリリース。
(Thrill Jockeyからは22年振りのリリースとなります)
2016年から2024年の間にレコーディングされた珠玉の楽曲、全18曲(日本盤はボーナス・トラックを1曲追加し、全19曲)を収録。
このアルバムに収録されている楽曲は、アルバムのために新たに書き下ろしたものではなく、録り溜めていた過去の膨大な楽曲の中から竹村自身が厳選したものになります。
曲の構想が2000年代中頃からあったものも含まれており、レコーディングは竹村の京都にあるスタジオ(moonlit studio)で行われています。
作曲からプログラミング、演奏、レコーディング、編集まで、竹村がすべて一人で行っており、日本人シンガーdoroがゲスト・ヴォーカルとして参加しています。
スキマキ・アニメーションによるアニメーション作品『深海の虹』(2019年)のサウンドトラックも収録。
竹村によれば、
「『knot of meanings』は 直訳すると「意味の結び目」ですが、邦題の『意味のたま』は、洋裁で用いる毛糸の玉のようなもので、そこから意味が泉の様に導かれてくることを示しています。リスナーは単に多義的なものとしてジャケットのガラスの断片・ モザイクから、各自自由に全体像を描き、受け取ってもらえれば幸いです。」
とのことで、ジャケットのガラスのオブジェクトの作成や撮影も竹村本人が手掛けており、その受け取り方は(様々なスタイルの収録曲が混在した)アルバムの内容ともども、リスナーそれぞれに委ねています。
竹村が長年、"Child's View" (子供の視点)を用いて、知的好奇心を原動力として、表現や創作活動を続けてきた結晶が、このアルバムとなっています。
常に驚きと喜びを感じられるものを作るという理念を大切にし、同じことを繰り返すことはせず(停滞や反復に抵抗し)、新たな発見のあるような独創的な作品を探求して来たことの実証でもあります。
◎日本盤のみボーナス・トラック1曲を追加収録
発売・販売元 提供資料(2025/08/27)
トータスやスティーヴ・ライヒら名だたる大物とのコラボも行ってきた電子音楽家が、作曲/演奏/録音/編集まですべて自身で手掛けた11年ぶりの新作。牧歌的な電子音が静寂を包み込む"明滅する火花"、無垢な歌声を配した"サヴォナローラのまなざし"の冒頭からもう彼の描く音風景に引き込まれる。優しさと物悲しさが表裏一体となった"ネリと森のはなし"、足音や街頭の騒めきをコラージュしてシネマティックな映像を喚起する"ラダー・オブ・ミーニング"など、童話の世界に迷い込んだような感覚は唯一無二な彼ならでは。ストリングスの美しいレイヤーが感情を揺さぶる"深海の虹"の余韻も素晴らしい。
bounce (C)郡司和歌
タワーレコード(vol.503(2025年10月25日発行号)掲載)