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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2025年10月01日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 自治体研究社 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784868260103 |
| ページ数 | 348 |
| 判型 | A5 |
構成数 : 1枚
はじめに―生きていて良かった― 池上洋通
I章 旧優生保護法最高裁大法廷判決の意義と課題
1 最高裁大法廷が歴史的判決 井上英夫
―優生手術は憲法13条、14条違反、国に賠償責任あり―
2 「旧優生保護法の最高裁判決」の最高裁裁判・勝訴判決への思い 佐藤路子
3 旧優生保護法の最高裁判決を読む 藤原精吾
4 優生保護法被害からの人権快復をめざして 利光恵子
―最高裁勝訴判決獲得のたたかい―
5 優生保護法最高裁判決を今後どう生かすか 藤井克典
II章 人権の視点から考える
1 津久井やまゆり園事件と人権 井上英夫
2 人権保障の歴史と理念、人権のにない手 井上英夫
3 知的障害のある人、家族、福祉労働者の人権侵害とその責任、
地域住民との関係 鈴木 靜
III章 障害のある人・家族・住民の声から出発する
1 自分のことは自分で決める 小西 勉
2 わが国の人権保障と津久井やまゆり園事件 尾野剛志
3 やまゆり園事件の陰で 平野泰史
4 津久井やまゆり園の地元住民としての思い・考え・行動 鈴木哲夫
5 施設から地域へ 大坪寧樹
―自己決定と自立生活保障を問う―
IV章 植松死刑囚の責任を問う
1 事件の本質は解明されたか 篠田博之
2 マスコミの役割 篠田博之
3 死刑は何事も解決しない 寺中 誠
V章 施設、国・県・市の責任を問う
1 福祉施設と職員の責任を問う 太田 顕
―「体験的社会福祉私考」を踏まえて―
2 障害のある人を権利主体として保障する法制度は
日本に十分整備されているか 瀧澤仁唱
3 「津久井やまゆり園事件」の背景要員について 小野 浩
―「かながわ共同会」と神奈川県の問題点を中心に―
4 施設運営における地方自治体の責任 松尾悦行
―指定管理者制度から民間移譲と地方独立行政法人化へ向かう神奈川県―
5 相模原市人権尊重のまちづくり条例と人権施策審議会 矢嶋里絵
6 障害者権利条約日本審査の総括所見の意義 赤松英知
―津久井やまゆり園事件にふれながら―
7 かながわ共同会の取り組み 山下 康
―再発防止に向けて―
VI章 事件の再発防止とこれからを考える
1 障害者と家族、地域住民の人権と福祉労働者・公務員の権利 池上洋通
―地方自治の視点から―
2 今だからこそ真相究明を 藤井克典
3 障害を理由とするヘイトスピーチとの闘い 下山 順
4 障害者施設における虐待をなくすためにどうしたらよいか 石川 満
VII章 優生思想と人権保障
1 障害のある人の「子どもを産み育てる権利」保障のために 金川めぐみ
2 やまゆり園事件の根っこにある「官製差別」 上東麻子
3 セクシャル・リプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツから、
やまゆり園事件に通底する優生保護法問題を考える 大橋由香子
4 優生思想に抗うために 松原洋子
おわりに―なお論ずべきこと― 井上英夫
「わたしたちは障害者である前に、一人の人間です。自分の人生を他の人に決められたくありません。わたしたちには自分の人生を選ぶ権利があります。」(本書III章1より)――私たちの人権保障を追求する作業は、この障害のある人の声から出発する。
事件から9年。優生保護法最高裁大法廷判決を踏まえて、人権保障の視点から事件を捉え直す。27名の筆者が、さまざまな立場から事件の根底にある日本社会のマグマのような優生思想、対抗すべき人権意識の弱さ、そして社会保障・社会福祉等政策・制度の貧困を指摘する。とくに、国の人権保障に対する恐るべき無責任体制、自助、共助、公助論、社会保障・社会福祉の民営化・営利化政策があることを厳しく問う。

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