10年代以降を代表するプロデューサー、ダニエル・エイヴリーが6thアルバムをリリース!
シューゲイズ、テクノ、アンビエント、そしてインダストリアルといった様々な音楽的影響を消化して完成させた集大成!
アリソン・モシャート、ウォルター・シュレイフェルス、ユールら豪華ゲスト参加
プロデューサー/作曲家として高い評価を受けるダニエル・エイヴリーが、英国の名門〈Domino〉より6作目となるスタジオ・アルバム『Tremor』を発売!
ユーフォリックなシューゲイズ、深海のようなテクノ、アンビエントの音景、そしてインダストリアルな恍惚感――自身のサウンドのあらゆる側面を注ぎ込んだ本作は、エイヴリーらしさを保ちながらも劇的な進化を遂げた集大成的な作品である。
『Tremor』では、アリソン・モシャート(The Kills)、ウォルター・シュレイフェルス(Quicksand/Rival Schools)、bdrmm、ジュリー・ドーソン(NewDad)、ユール、エリー、アート・スクール・ガールフレンド、ユネ・ピンク、そしてセシル・ビリーヴら、多彩で刺激的な面々が参加している。それぞれが鮮烈な印象を残しつつも、本作の真の力は、彼らが織りなす共同体的な精神にこそ宿っている。
その精神は、まさに先行シングル「Rapture In Blue」に体現されている。スローなブレイクビーツに乗せて、セシル・ビリーヴの超現実的な歌声が宇宙へと舞い上がり、空を切り裂くようなギターはライドの伝説的メンバーにして現オアシスのアンディ・ベルによるものだ。アンビエントの美しさと轟音の力強さを融合させるエイヴリーの手腕と、『Tremor』の映画的スケールが凝縮された一曲である。
本作は、深いテクスチャーに満ちた没入的な旅であり、明晰夢のように展開する。エイヴリーは語る。「これは生きていて、呼吸している楽曲群なんだ。『Tremor』は最初のレコーディングから、"空に浮かぶスタジオ"のように感じられた。時間と空間を超えて、誰もが通り抜けることのできる場所だった」と。そして更に続ける。「アシッド・ハウスが持っていた"誰でも歓迎する精神"をさらに拡張して、これまで自分が旅してきたあらゆる音楽的影響を取り入れた。歪みに宿る温もり、激しさの中の静けさ、ノイズに見出す超越的な美しさ……。そうした要素はこれまでも自分の音楽の中に存在していたが、今回はそれらが色彩豊かに放たれているように感じる。この作品は、レイヴ明けの帰路を歩く者、ギターに魅せられた者、そしてこの旅に参加したいと思うすべての人に向けたものだ。誰でも歓迎だよ」
『Tremor』は、エイヴリーにとって〈Domino〉からの初のリリースとなる。スマッシング・パンプキンズ、ナイン・インチ・ネイルズらを手がけてきた名匠アラン・モウルダー、FKAツイッグスやフランク・オーシャンを手がけてきたデヴィッド・レンチという音響のヴィジョナリーたちがそれぞれ本作のミックスを担当し、マスタリングはヘバ・カドリーが手がけている。
発売・販売元 提供資料(2025/07/24)
いまやシーンを代表するプロデューサーへと成長を遂げたダニエル・エイヴリーの3年ぶりとなる通算6作目。名門ドミノへと移籍を果たし、ダンス・ミュージックを中心とした作風を根幹に保ちながらも、劇的な進化を遂げた姿には驚かされるはず。女性ヴォーカルをフィーチャーしたスロウなブレイクビーツ"Rapture In Blue"で新章の始まりを予感させ、続くラウドなロック・チューン"Haze"や終盤に披露されるノイジーなシューゲイズ・サウンドの表題曲で完全に振り切ってみせている。持てる才能を全開放し、プロデューサーとして表現者として一皮も二皮もズル剥けた印象だ。
bounce (C)藤堂輝家
タワーレコード(vol.503(2025年10月25日発行号)掲載)