昨年2024 年にリリースしたオリジナル・アルバム『しゅー・しゃいん』を携えて、全国各地、東アジア、果てはモンゴルやホンジュラスを旅してきた寺尾紗穂。2025年初夏にCDおよびサブスクリプションにてリリースされたカヴァー・アルバム『わたしの好きな労働歌』が、この秋、アナログ盤でも発売されます。
古くから日々の暮らしの中で育まれ、さまざまな心情を纏って日本中で歌われてきた労働歌を中心に、行事歌や子守唄などを含めて13編をセレクト。それらに新たなアレンジで再び息を吹き込み、あだち麗三郎、伊賀航、歌島昌智、小林うてな、近藤達郎、チェ・ジェチョル、やぶくみこ、大熊ワタル、音無史哉、Altangerel Undarmaaといった音楽家と共に現代に蘇らせます。岩手の行事歌「あらぐれ」では、折坂悠太とのデュエットも披露しています。今作では、寺尾がライブで全国を訪れる中で見つけた楽曲や、アートプロジェクトのリサーチで出会った楽曲がおさめられており、すでにライブでも聞き馴染みのある曲もちらほら。農作業の苦労や女工の弱い立場についてなど厳しい当時の状況が綴られながらも、音楽としてどこかユーモラスな趣があったり呪術的なリフレインがあったり、ゆえに歌という形で残ってきた逞しさと凛々しさをそれぞれの楽曲から感じ取ることができます。『わたしの好きなわらべうた』(2016)、『わたしの好きなわらべうた2』(2020)に続く、寺尾紗穂がどうしても伝え残したい歌。働くことは身体を酷使する作業だったころ、その道連れのように寄り添った歌たちは、現代の生活とは遠く異なる環境で生まれたものばかりですが、日本独自のリズムの豊かさと旋律の美しさを連れ立って、時空を越えてこの作品で今の世代へと受け継がれていきます。
発売・販売元 提供資料(2025/07/23)
〈わたしの好きなわらべうた〉シリーズに続く形となる、日本各地で歌われた労働歌、行事歌、子守唄を掘り起こした作品が到着。多様な土地と時代の生活に寄り添ってきた調べを、あだち麗三郎、小林うてな、伊賀航といったプレイヤー陣の鮮烈なアンサンブルとしなやかで力強い歌唱によって再生し、2025年の日常に接続させている。折坂悠太もヴォーカルで参加。
bounce (C)澤田大輔
タワーレコード(vol.499(2025年6月25日発行号)掲載)