Shy Girl

Mr Bongoからのデビューアルバムリリースから約15年、レゲエ界の愛の伝道師ホリー・クックが5枚目のスタジオアルバム『Shy Girl』で同レーベルに帰ってくる。本作は、これまでで最も真摯な作品だ。タイトなグルーヴ、美しいボーカル、そしてキャッチーなメロディーが織りなす『Shy Girl』で、シンガーソングライターのホリー・クックは、かつてないほど自信に満ちており、脆さをも受け入れる、現代的なラバーズロックサウンドを堪能できる。

太陽の光を浴びながら、愛のあらゆる側面を探求した本作は、魔法とメランコリー、心を高揚させ、そして胸を張り裂けるような物語を、甘美なアナログ・レゲエ12曲を通して紡ぎ出す。クックが独自のスタイルを確立した、柔らかな色合いで一目でそれと分かる「トロピカル・ポップ」サウンドの集大成と言えるだろう。

ロサンゼルス、ニューヨーク、スペインのベヘール・デ・ラ・フロンテーラ、そしてクックの故郷ロンドンと、3年をかけて4都市で制作された『シャイ・ガール』は、長年のコラボレーターであるゼネラル・ルーツ・バンドと共に制作され、伝説のダブMCホースマンも参加。彼はアルバムからのファースト・シングル「ナイト・ナイト」でボーカルを務めている。アルバムはタイトルトラック「シャイ・ガール」で幕を開ける。軽快でしなやかなラバーズロックの楽曲は、衝動的な瞬間から生まれたもので、クックのカリスマ性とポジティブさが溢れている。

「私は生まれつき目立つタイプではないんです」とクック氏は説明する。「今作のテーマは私自身。最も脆い自分であり、愛する音楽にできる限り忠実でいること。」

この誠実さは、激しいエレキギターの旋律が響き渡る「フロントライン」の重厚なダブから、アルバムを締めくくるほろ苦いルーツバラード「ウィー・シェア・ラブ」まで、アルバム全体に溢れている。クックのソングライティングは、生涯にわたる音楽的影響とインスピレーションから生まれていることは明らかだ。セックス・ピストルズのドラマー、父ポール・クックのレコードコレクションや、ポストパンクのアイコン、アリ・アップ率いるザ・スリッツとのツアー、そして女性主導の力強いポップミュージックへの愛、そしてロンドンのサウンドシステムカルチャーの重厚なベースサウンドなど、様々な要素が込められている。ジャネット・ケイやフィリス・ディロンの音楽に魅了されたホリー・クックにとって、『Shy Girl』は故郷への回帰と成長を象徴する作品であり、きらめくレゲエサウンドを洗練させている。それは、彼女自身を魅了したように、聴く人の心をも捉えるだろう。

After a run of releases on indie rock powerhouse Merge, British reggae star Hollie Cook returned to original home Mr. Bongo for her fifth studio album, 2025s Shy Girl. The release sounds like the closest shes come to evoking the original lovers rock sound of the 1970s, generally pairing upbeat, danceable music with bittersweet lyrics expressing romances entire emotional spectrum. A few songs slip in dubby effects, like the grooving, horn-heavy "Frontline" and especially the heartbroken, downcast "Crying Wolf." Previous collaborator Horseman shows up for a toasted intro and guest verse during the sweetly dazed "Night Night." Otherwise, the rest of the tracks are pretty straightforward, with steady, lightly skanking rhythms and heart-on-sleeve lyrics. The opening title track is perky and curious, and similar to other songs like "Rockaway" and "Holding On," it demonstrates Cooks incredible gift for crafting catchy, casually brilliant vocal melodies. "Ooh Baby" focuses on healing and self-care after a breakup, while "In the Pictures" laments the loss of a love that seemed so right on the surface. Still, she lets herself get lost in blissful feelings during "Take Me in Your Arms," and ultimately feels secure in a loving partnership on closing track "We Share Love." Hollie Cook tends to refine her sound with her studio albums, occasionally making diversions with her dub records or covers issued as singles, so Shy Girl isnt anything out of the ordinary for her, but it undoubtedly finds her being true to herself. ~ Paul Simpson