2ndアルバム「SOS」に、さらに19曲追加されてリリースされた本作。デラックス盤と位置付けられていますが、実質新作と思える内容です。兄貴分のKendrick Lamarとのコラボ《30 For 30》、グラミー賞を受賞した《Saturn》なども今回が初のフィジカルでリリース。R&Bの型に収まらない最先端のサウンドと表現力豊かな歌声はやっぱり最高です。さらに《Open Arms》のソロバージョンも聴けるので満足度高め。彼女がシーンの第一線で活躍し、世界中を羽ばたく姿を見届ける事ができることに喜びを感じずにはいられません。これからも聴き続けたい1枚です。
intoxicate (C)石田真生
vol.177(2025年8月20日発行号)掲載(2025/08/20)
2022年の大ヒット作『SOS』に15曲を加えた拡大版がフィジカル化。新曲の大半は本編と同じセッションで生まれたとされるが、土星への逃避を歌ったファンタジカルな"Saturn"など、傷心を経て癒しを求める内容は幾分晴れやか。スウィッチの名曲を敷いたケンドリック・ラマーとの"30 for 30"、本編に続くドン・トリヴァーの客演曲など話題性も高く、ほぼ新作と言える充実度だ。
bounce (C)林剛
vol.500(2025年7月25日発行号)掲載(2025/07/25)
SZA(シザ)の大ヒット・アルバム『SOS』に19曲を追加収録したデラックス盤『SOS Deluxe: LANA』(カセット)
ケンドリック・ラマーらを擁する注目レーベル=TDE(Top Dawg Entertainment)所属の紅一点シンガー・ソングライター=SZA(シザ)。2017年6月にリリースしたデビュー・アルバム『Ctrl』(コントロール)は全米ビルボードR&Bアルバム・チャート1位、全米ビルボード・アルバム・チャート3位にランクインし、華々しいデビューを飾る。2018年の第60回グラミー賞では主要部門<最優秀新人賞>含む計5部門という女性最多ノミネートで大きな注目を集めた。
今作は、2022年12月のリリース以降世界中で大ヒットを記録し続けてきたシザ(SZA)の2ndアルバム『SOS』のデラックス盤『SOS Deluxe: LANA』。アデル以来の快挙となる全米チャート初登場以降トータル10週1位を獲得するだけでなく、全米トップR&B/ヒップホップ・アルバム・チャートでは同チャート58年の歴史で最高記録となるトータル18週1位を獲得し、さらには2024年2月に開催された<第66回グラミー賞>で「最優秀プログレッシブR&Bアルバム賞」を受賞するなどし、リリース以降様々な記録を樹立してきた話題作『SOS』。そんな同作に新たな楽曲を追加収録し、さらにボリューム・アップした本作は、2025年2月に開催された<第67回グラミー賞>の「最優秀R&Bソング賞」に受賞したシングル「Saturn」、ケンドリック・ラマーとの共作「30 for 30 (SZA with Kendrick Lamar)」をはじめ、新たに19曲もの新曲が追加収録。また、2024年12月20日の配信リリースにあわせ追加収録曲「Drive」のミュージック・ビデオも公開。SZAの過去シングル「Nobody Gets Me」のビデオも手掛けたブラッドリー・カルダーを監督に迎え制作された同ビデオには、アメリカの大人気俳優=ベン・スティラーも特別出演しており、同曲の歌詞の世界観がよりエモーショナルに表現された内容となっている。
発売・販売元 提供資料(2025/06/27)
昨年12月に発表され、シングル"Kill Bill"と共に記録的な大ヒットとなっているSZAの2作目がフィジカル化。数年前の"Good Days"や"I Hate U"も含み、溜め込んだ怒りや鬱屈した感情を赤裸々に吐き出しつつ解放感にも浸る歌をトラップ系やカントリー風の曲で表現していく先鋭と親しみやすさの混在は、5年前の前作以上にいい塩梅だ。ドン・トリヴァーやトラヴィス・スコットとの共演のほか、ビョークの曲を引用して故オール・ダーティ・バスタードと擬似共演(未発表ヴァースを引用)したヒップホップ・ソウル、ベイビーフェイスが制作に関与したメロディアスなスロウなど、魂のこもった粒揃いの曲に心を奪われる。
bounce (C)林 剛
タワーレコード(vol.474(2023年5月25日発行号)掲載)
シュリンクが破れていましたが、輸入盤で4枚組のため傷みやすいのは仕方ありません。
大切にします。