スーパー・ファーリー・アニマルズのフロント・マン、グリフ・リースの新作が完成。プロデューサー、アリ・チャント(PJ ハーヴェイ、ヤード・アクト)と共に制作された9枚目のアルバム『ディム・プロブス』、モグワイのレーベル、ロック・アクションよりリリース。
Gruff Rhysが9枚目のアルバム『Dim Probs』の詳細を発表した。この作品はRock Action Recordsよりリリースされる。アルバムのオープニング・トラック「Pan Ddaw'r Haul I Fore」では、まるで地上と天空の狭間に輝く橋を架けているかのような、果てしないアコースティックギターのラインが響き渡る。そして、アルバムのエンディング・トラック「Acw」では、スパゲッティ・ウエスタン風ウェールズ音楽とアストラル・ジャズが、たった一つの壮大な音楽の中で軽やかに繋がっていく。Gruff Rhysの『Dim Probs』は、最初から最後まで、まさに美しきアルバムと言えるだろう。プロデューサーのAli Chant(Yard Act、PJ Harvey)を迎えて2024年後半、ブリストルでレコーディングとミックスがおこなわれた『Dim Probs』は、Gruffのキャリアを決定づけたファースト・ソロ・アルバム(2005年『Yr Atal Genhedlaeth』)の温かさと親密さと、2021年の『Seeking New Gods』の星空を眺めるようなメランコリーを彷彿とさせる。ウェールズ語/カムラ語で書かれプレイされた『Dim Probs』は、リスナーをスタジオの片隅で、イギリス屈指の偉大で思慮深いソングライターの一人と隣り合わせにさせ、歌声とギターだけで曲が展開していく様を体感させる。その結果、アコースティック・フォークと、各トラックで手に入るあらゆるスクラッチ音やプリミティブな電子楽器が融合した、親密で催眠的なレコードが誕生した。
発売・販売元 提供資料(2025/07/01)
スーパー・ファーリー・アニマルズのフロントマンによる通算9枚目のソロ・アルバム。牧歌的なメロディーが際立つ曲群はローファイ・サウンドで彩られている。シンセサイザーやドラムマシーンを使いつつ、軸はアコースティック・ギターの音色だ。歌詞は内観的言葉が多い。シニカルな視点が目立つ一方で、日常に溢れる小さな喜びを随所で歌う姿は、優しい眼差しでいっぱいだ。
bounce (C)近藤真弥
タワーレコード(vol.503(2025年10月25日発行号)掲載)