《日本が誇る、スーパー・ギタリスト達》
国内の音楽シーンにおいて、名曲・名盤が多く生まれた70年代中盤以降、クロスオーバー/フュージョンシーンでは、数多くの素晴らしいバンド/ソロ・ギタリスト達がそのシーンをリードし、多くのファンを惹きつけてきた。海外アーティストと違い、身近に観ることができる彼らのパフォーマンスや、その立ち姿は、とてもカッコよく、ギタリスト予備軍の少年達をトリコにしたのだ。
近年のシティポップブームに牽引されるよう、国内外で再評価が高まる日本のフュージョンミュージック。それには、この10年ほど前よりサンプリングやダンスミュージックとしてDJ諸氏にとりあげられてきたことも大きな要因であろう。従来のユーザーに加え、新しい世代に受け入れられてきたのである。ここにきて、フュージョン・ブームは、音楽誌による考察や活発な国内フュージョン作品のリイシューなどからも、確固たるものになってきたようだ。
一昨年の11月にリリースした『IGNITION J-Guitars Selection』は、非常ご好評をいただいた。
よって続編の準備は進められていた。そして今回もギタリストをはじめとするミュージシャン、スタッフ、レコード・メーカーのご厚意のもと、リリースが実現した。
このタイミングでリリースを迎えることは、多くのファンに喜んでいただけるのではないだろうか。
ここに集められた作品達は、ギタリストがフロントに立ち、テーマ・メロディをギターが奏でている痛快なサウンドである。その痛快さを支えているのが、ともに演奏しているミュージシャン達だ。
レギュラーのバンド・メンバーであり、レコーディングに参加したセッション・ミュージシャンである。
ミュージシャンたちが、「新しい音楽を作る」「新しい時代を作る」という意欲にあふれ、生み出された作品は聴き継がれ、輝いている。
このアルバムは、日本が誇るスーパー・ギタリスト達のグレイテスト・ヒッツである。
そのカッコよさを象徴するために、アートワークには日本が誇るスポーツカー、『フェアレディZ』に再びご登場いただいた。70年代を駆け抜けた初代フェアレディZ。
高性能を誇り、しなやかに疾走する姿に、これもまた少年達は夢中になった。
発売・販売元 提供資料(2025/06/18)
《収録内容》
1. Ready to Fly/高中正義
曲:高中正義 編曲:高中正義
2. 銀河鉄道999/浅野孝已
曲:タケカワユキヒデ 編曲:浅野孝已
3. CREDIT MAN/ハング・ライジ
曲:近藤 洋 編曲:ハング・ライジ
4. GENTLE AFTERNOON/渡辺香津美
曲:渡辺香津美 編曲:渡辺香津美
5. Fly Like The Wind/増﨑孝司
曲:増﨑孝司 編曲:増﨑孝司/安部 潤
6. Dear Harvey/森園勝敏
曲:久米大作 編曲:久米大作/森園勝敏
7. JASMIN/ナニワエキスプレス
曲:岩見和彦 編曲:ナニワエキスプレス
8. Mr. Moon/安藤まさひろ
詞:Cindy 曲:安藤まさひろ 編曲:安藤まさひろ
9. Ballerina/松原正樹
詞:戸田マーガレット 曲:松任谷正隆 編曲:松原正樹
10. Domino Line/カシオペア
曲:野呂一生 編曲:野呂一生
11. Getting ‘that funny feelin'/鳥山雄司
曲:Yuji Toriyama 編曲:Yuji Toriyama/Hiromasa Suzuki
12. Shining Guitar/秋山一将
曲:益田幹夫 編曲:秋山一将/益田幹夫
13. DAY DREAM/プリズム
曲:森園勝敏 編曲:プリズム
14. WONDERFUL GUY/ザ・プレイヤーズ
曲:鈴木宏昌 編曲:鈴木宏昌
15. My One and Only Love/大村憲司
曲:Guy Wood 編曲:大村憲司
◇M3:アウトテイク(ゲスト:森園勝敏)
◇M4:フルサイズ・ヴァージョン
発売・販売元 提供資料(2025/06/18)
《各曲詳細》
1)Ready to Fly/アーティスト:高中正義/収録アルバム:『TAKANAKA』(1977年)
高中正義(G)/松岡直也(Key)/小原 礼(B)/井上茂(Dr)/深町 純(Syn)/薩摩光二(Sax)/浜口茂外也, 斉藤ノブ(Per)
2)銀河鉄道999/アーティスト:浅野孝已((己ではなく已)/収録アルバム:『アコースティック・カヴァーズ-ソング・オブ・ゴダイゴ-VOL.2』(2013年)
浅野孝已(All Instruments)
3)CREDIT MAN(Out-take)/アーティスト:ハング・ライジ/収録アルバム:『プラス・ファイヴ』(2024年)
中野 豊(G)/ 寺田正彦(Key)/ 川口雷二(Dr)/近藤洋史(B)/ 長江 純(Sax)/吉田幸平(Per)/ゲスト:森園勝敏(G)
4)GENTLE AFTERNOON(Full size version)/アーティスト:渡辺香津美/収録アルバム:『スーパー・セレクション』(1981年)
渡辺香津美(G)/ 松本 弘(Key)/ 井野信義(B)/ 倉田在秀(Dr)/横山達治(Per)
5)Fly Like The Wind/アーティスト:増﨑孝司(崎ではなく﨑)/収録アルバム:『In and out』/(2011年)
増﨑孝司(G)/安部 潤(Key)/川崎哲平(B)/坂東 慧(Dr)
6)Dear Harvey/アーティスト:森園勝敏/収録アルバム:『バッド・アニマ』/(1978年)
森園勝敏(G)/ 秋元良一(B)/久米大作,伊藤幸毅Key)/相良宗男(Dr)/白尾泰久,中村 哲(Sax)/新田一郎, 兼崎順一(Tp)
7)JASMIN/アーティスト:ナニワエキスプレス/収録アルバム:『WIND UP』(1983年)
岩見和彦(G)/青柳 誠,中村建治(Key)/清水 興(B)/東原力哉(Dr)
8)Mr. Moon/アーティスト:安藤まさひろ/収録アルバム:『Melody go round』(1990年)
安藤まさひろ, みくりや裕二(G)/ 則竹裕之(Per)/吉弘千鶴子(Syn)/安藤まさひろ(Pgm)/Cindy, 佐々木久美, なるみひろし(Cho)
9)Ballerina/アーティスト:松原正樹/収録アルバム:『Take a Song』(1979年)
松原正樹(G)/深町 純, 松任谷正隆, 坂本龍一,難波弘之, 佐藤 博(Key)/後藤次利(B)/林 立夫(Dr)
ジェイク H・コンセプション, 村岡 健, 砂原俊三(Sax)/羽鳥グループ, 新井グループ(Horns)/トマト, 多グループ(Str)/EVE, 1年梅組歌隊, 矢野顕子, 菊池マミ(Cho)
[アルバム全体クレジット]
10)Domino Line/アーティスト:カシオペア/収録アルバム:『クロス・ポイント』(1981年)
野呂一生(G)/ 向谷 実(Key)/ 櫻井哲夫(B)/神保 彰(Dr)/
11)Gettin' that funny feelin'/アーティスト:鳥山雄司/収録アルバム:『take A break』(1981年)
鳥山雄司(G)/ 永田一郎(Key)/岡沢 章(B)/ 宮崎まさひろ(Dr)/
Saxophones:ジェイク H・コンセプション, 斉藤 清/Trumpets:数原 晋, 岸 義和
Trombone:新井英治/Strings:多(おおの)アンサンブル
12)Shining Guitar/アーティスト:秋山一将/収録アルバム:『DIG MY STYLE』(1978年)
秋山一将(G)/ 益田幹夫(Key)/杉本和弥(B)/山木秀夫(Dr)/清水靖晃(Sax)/ホーン・スペクトラム:中村 哲(Sax)新田一郎、兼崎順一(Tp)
13)DAYDREAM/アーティスト:プリズム/収録アルバム:『SECOND THOUGHTS/SECOND MOVE』(1978年)
和田アキラ, 森園勝敏(G)/久米大作, 伊藤幸毅(Key)/ 渡辺 建(B)/ 鈴木 徹(Dr)
14)WODERFUL GUY(曲名はGUY)/アーティスト:ザ・プレイヤーズ/収録アルバム:『WONDERFUL GUYS』(1980年)
松木恒秀(G) / 鈴木宏昌(Key)/岡沢 章(B)/渡嘉敷祐一(Dr)/山口真文(Sax)
15)My One and Only Love/アーティスト:大村憲司/収録アルバム:『NEW YORK』(1978年)
大村憲司(G)/坂本龍一(Key)/高水健司(B)/村上"PONTA"秀一(Dr)
発売・販売元 提供資料(2025/06/18)
近藤正義(Free Ride Edition)
数年前より、'70年代の半ばから'80年代にかけての日本のポップスが世界的に注目されるようになり、いつしかシティ・ポップと呼ばれるようになりました。インターネットにより海外へ飛び火するという現象だけに、その情報量は膨大でスピードも恐ろしく速い。その結果として、当時の日本の音楽など知る由もない海外の若者たちがこれらの音源を聴いて熱狂するという不思議な現象が生まれました。
そして次はその延長として、同じ年代のジャパニーズ・フュージョンがブームになり、動画サイトやストリーミング・サービスにおけるアクセスが増大しているのです。歌があるかないかの違いだけで両者は同じ時代の同じ感触のサウンドを持っていますから、これは起こるべくして起こった現象と言えるのでしょう。
スタジオ・ミュージシャンとして歌モノ、インストの両方に関わる者も多かったので、'70年代以降の洋楽のエッセンスをいち早く採り入れた世代のミュージシャンによるハイセンスな演奏は共通しているからです。そして現代の海外のリスナーにとっては、アーバン・テイストとリゾート感覚を伴った、テクニカルでありながらポップな感触のジャパニーズ・フュージョンが、時代がひと回りした今こそ新鮮に聴こえるのかもしれません。
そしてこの度、ご好評をいただきましたギター・フュージョンのコンピレーション
『イグニッション』の続編をお届けできることになりました。前回同様に往年の名曲が収録されていることによる安心感と馴染みやすさ、しかしちょっとした意外性もあり、そして実力派ギタリストの職人的な演奏がクローズアップされていること、さらに入手困難なアーティストの曲も含んでいることなど、このシリーズが心掛けているセールス・ポイントはしっかりと押さえてあります。
今や世界中においてこのジャンルはリアルタイムで聴いた往年のファンだけでなく、子供、孫の世代にまでアピール出来る音楽となりました。それはこの時代のフュージョンが気をてらったようなサウンドやアレンジで流行の最先端を狙った音楽ではなく、いろんなアーティストがジャンルの垣根を超えてクロスオーバーする事による化学反応から生まれた良質な音楽だったゆえに、隔世することが出来たのだと思います。あの'80年前後の心地よい空気がパッケージされたこのコンピレーションがファンの皆さんに
愛され、またこのジャンルが次の世代へと語り継がれることを願って…。
発売・販売元 提供資料(2025/06/18)
2023年にリリースされた第1弾が大好評だった、タワレコ発のJ-フュージョン・ギター・コンピの第2弾。レーベル枠を超え、キャッチ―でメロディアスなJ-フュージョン・ギターがフィーチャーされたトラックを集約。現在、海外からに注目を浴びている高中正義、カシオペア、鳥山雄司に加え、渡辺香津美、ナニワエキスプレス、森園勝敏など、シーンを盛り上げてきた名ギタリストたちの名演が全15曲。知る人ぞ知るバンド、ハング・ライジの楽曲なども聴ける。70年代後半~80年代初頭のレコーディング音源が中心だけに、ジャケのフェアレディZも含め、当時独得の、いい時代の空気もたっぷり。
intoxicate (C)馬場雅之
タワーレコード(vol.177(2025年8月20日発行号)掲載)