アイルランドの伝統と魂を受け継ぎ、巧みなミュージシャンシップとストーリーテリングで聴くものの心を捉えてきた期待のトリオ、Kingfishr。アイリッシュ・トラッド色豊かな楽曲「Killeagh」がアイルランドでNo.1シングルに輝き、全楽曲の総ストリーミング数は1億回超え。これまでの軌跡とこれから目指す道を1枚にまとめた待望のデビュー・アルバム『HALCYON』完成!全てのグッド・ミュージック好きに聴いてほしい、音楽の良心がここにまた誕生した。
Atlantic Recordsからアイルランドの伝統と魂を受け継ぐ期待のグループが登場した。アイルランドはリムリックの酪農場から生まれた、 Eddie KeoghとEoghan 'McGoo' McGrath、そしてEoin 'Fitz' Fitzgibbonからなるトリオ、Kingfishrだ。Eddieの故郷であるウェクスフォードのボロ川で頻繁に見かけることが出来る野鳥、カワセミからその名をとったこのバンドは、2017年、メンバーの3人がリムリック大学で出会ったことから始まった。卒業試験の前週にデビュー・シングル「flowers-fire」をリリースした彼らは、リムリックの酪農場にある自分たちのホームスタジオで楽曲制作からレコーディング、プロデュースまでを自分たちで行いながら、自分たちの音楽を作り続けてきた。
2022年から楽曲を発表し続けている彼ら。昨年リリースしたシングル「Bet On Beauty」のカップリング曲だった「Killeagh」がアイルランドのシングル・チャートの1位に輝き、4xプラチナに認定されるほどのヒットに。またダブリンの3アリーナ(キャパ8,000人)で2回のヘッドライン・ショウを行い、総楽曲ストリーミング数1億回を超えるまでに成長した彼らが、遂にデビュー・アルバムをリリースすいる。
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発売・販売元 提供資料(2025/05/30)
その待望のデビュー・アルバム『HALCYON』。このアルバムは、以前からKingfishrを追いかけてきたリスナーにとっては"ベスト盤"にも見える作品かもしれない。ここには、デビュー・シングルであり、ライヴの定番曲でもある「Flowers-Fire」から、大ヒット・シングルの「Killeagh」、さらに彼らにとって新たな人気曲となっている「Gloria」や「Man On The Moon」など、これまでKingfishrがリリースしてきたシングルが収録されているからだ。しかし本作はKingfishrの軌跡を辿るだけのアルバムではない。彼らがこれから歩む道を示す「21」や「Next To Me」、「Someday」などの新曲も豊富にフィーチャーされている。彼らが得意とするのは、普遍的な感情の中に個人的な経験を融合させた曲作り。例えばビリー・ジョエルの「She's Always a Woman」を引用した最新シングルの「Diamonds & Roses」では、感情のこもった深いヴォーカルと、ノスタルジックなサウンドで聴くもの胸を締め付けてくる。トリオの奏でる情感豊かな楽器の組み合わせが、曲の持つ感情と感傷をスピーカーのように増幅させていくのだ。本作『HALCYON』は、Kingfishrの3年間の集大成であり、現代のインディー・ロックのダイナミズムと、伝統的なアイリッシュ・ミュージックのルーツの間に共通点を見出したバンドが辿り着いたサウンドとストーリーテリングを1枚にまとめた1枚だ。
「アイルランドにはスポークン・ワードや口承文学の歴史があり、我々の文化として定義されている。そうした伝統的なケルトのヴァイブを求めている人は未だ多いと思う。ある意味、それこそが自分たちの目指している所だし、同時に新しいものも取り入れたいと思う」自分たちのユニークなサウンドについて問われ、Mcgooはそう答えている。「僕たちはアイルランドの色々な地方で育ったが、バンド自体はティペラリーの酪農場で生まれた。曲は小さなキッチンで作られたが、そこはかつて何世代にもわたり農夫たちが、仕事が終わると歌い手や語り手となっていた場所だ。"HALCYON"というタイトルは、僕たちの音楽を形作ってきた風景や遺産に因んだもの。全ての曲が、楽しさとか、平和なものから生まれたわけではないけどね」
アイルランドの伝統と魂を受け継ぎ、巧みなミュージシャンシップとストーリーテリングで聴くものの心を捉えてきたKingfishr。大ヒット・シングルを生み出し、アイルランド・チャートの1位に輝いても彼らの旅路はまだ始まったばかり。全てのグッド・ミュージック好きに聴いてほしい、音楽の良心がここにまた誕生した。
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発売・販売元 提供資料(2025/05/30)
アイリッシュ・トラッドとインディー・ロックを融合させた豊饒な音楽性が欧州で人気を集めている、アイルランドはリムリック発の新人トリオによるファースト・アルバム。本国のチャート首位を記録したヒット・シングル"Killeagh"のような若人らしからぬ貫録を漂わせる哀愁味満点なトラディショナルな楽曲とエモくてイキのいいギター・ロックが違和感なく同居する世界には、マジでハンパないスケール感があり。デビュー曲"Flowers-Fire"や"Gloria"などの代表曲が並ぶなか、ビリー・ジョエル"She's Always A Woman"を引用したワルツ・バラードの最新シングル"Diamonds & Roses"は超名曲。
bounce (C)桑原シロー
タワーレコード(vol.502(2025年9月25日発行号)掲載)