人はなぜ悲しむのか。悲しみはどこからやってくるのか。
悲しみを全身で噛みしめ、その在処を探り続けた一人の男の物語。
鈴木常吉が自らの半生をひたすら凝縮し結晶させた珠玉の作品集。
180g重量盤2LPの完全生産限定盤にて待望のアナログ化。
NETFLIXでも配信され世界からも人気を博した2009年開始のドラマ「深夜食堂」のオープニング曲・挿入歌『思ひで』収録、鈴木常吉の2006年作「ぜいご」が180g重量盤2LP仕様にて、待望のアナログレコード化。
グラミー賞の常連で、2023年にはピューリッツァー賞の音楽部門を受賞し、ビヨンセの「Cowboy Carter」への参加でも話題を呼んだリアノン・ギデンズが、彼女のライブで「思ひで」を日本語でカバーしたことも注目された。
唄と演奏
鈴木常吉 うた、ギター、アコーディオン
中尾勘二 クラリネット、サクソフォン
関島岳郎 チューバ、リコーダー
プロデュース 中尾勘二
デザイン 藤原邦久 写真 桑本正士
カバー絵 鈴木翁二 ライナーノート 三上 寛
女々しさは微塵もないが、なんと悲しみに満ちあふれたアルバムだろうか。ビリィ・ホリディの『暗い日曜日』を聞いた時以来の衝撃を受けた。
このアルバムはツネさんの『人生論』のようなものなのではないのか。
誰も知らない場所で、ツネは、このようにして死者を弔っているのかと思うとこちらまで辛くなる。
鈴木常吉がどのようにして人に接し、どのような根拠から言葉を紡ぎ出しているのかが分かるようだ。
そして誰も居なくなる。『きっと誰も居なくなる』ツネはその中でもがき、自分の骨を、光るナイフで削ぎ落とすようにしてこの作品を並べたのだ。
三上 寛(ライナーノートより抜粋)
発売・販売元 提供資料(2025/06/02)