独立後初のアルバムとして、自主レーベル<エコラプトメノス>からリリースされる本作は、全11曲を完全セルフ・プロデュースで手がけた意欲作。2022年のセカンド・フルアルバム『春火燎原』、全編バンドセット録音のEP『INSAINT』、海外アーティストとの共作、そして国内外を巡るライブツアーを経て、春ねむりの表現はより鋭く、より濃密に結晶化している。先行配信曲「anointment」や「panopticon」では、既存の権力構造といったテーマに切り込みつつも、詩的な言語と強靭なビートで、音楽・言葉・アートワークのすべてが有機的に絡み合い、一貫したコンセプトと強烈なビジョンを提示。21曲入りの『春火燎原』から一転、11曲と絞り込まれた構成で、その表現はさらに研ぎ澄まされ、全編を通じて濃密な緊張感と深い思想性を保ちつつも、ポップスとして高い強度を誇っている。構造化され消費される<祈り>を掬い上げるため、その構造の内側から解体し再構築することをどこまでも志向するポスト・コロニアルかつアナーキーな春ねむりの現在地を示す一枚。 (C)RS
JMD(2025/08/01)
春ねむり、5年ぶりとなる全国流通盤をリリース!
完全セルフプロデュースによる全11曲を収録
独立とともに立ち上げた自主レーベル〈エコラプトメノス〉から放たれる、アナーキーかつDIY精神に満ちた最新作
独立後初のアルバムとして、自主レーベル〈エコラプトメノス〉からリリースされる本作は、全11曲を完全セルフ・プロデュースで手がけた意欲作。
2022年のセカンド・フルアルバム『春火燎原』、全編バンドセット録音のEP『INSAINT』、海外アーティストとの共作、そして国内外を巡るライブツアーを経て、春ねむりの表現はより鋭く、より濃密に結晶化している。
先行配信曲「anointment」や「panopticon」では、既存の権力構造といったテーマに切り込みつつも、詩的な言語と強靭なビートで、音楽・言葉・アートワークのすべてが有機的に絡み合い、一貫したコンセプトと強烈なビジョンを提示。
21曲入りの『春火燎原』から一転、11曲と絞り込まれた構成で、その表現はさらに研ぎ澄まされ、全編を通じて濃密な緊張感と深い思想性を保ちつつも、ポップスとして高い強度を誇っている。
構造化され消費される<祈り>を掬い上げるため、その構造の内側から解体し再構築することをどこまでも志向する
―――ポスト・コロニアルかつアナーキーな春ねむりの現在地を示す一枚。
発売・販売元 提供資料(2025/05/21)
自主レーベルからの初アルバムは完全セルフ・プロデュースによる全11曲入り。古代の神々の行進を想像させる重厚な打楽器の鳴りが印象的な表題曲をはじめ、先行カット群から立ち上っていたエスニックなムードをヴィヴィッドに濃縮したような本作は、とりわけインド音楽の意匠があちこちに。東西の神話をモチーフとしたファンタジックな詩世界に宗教的なコーラスワーク、土着的なビートにシンフォニックなエレクトロニクスが交わった先で生まれたのは、現代を生きる私たちのためのマハーバーラタ。命の循環によって形成されゆく社会・歴史・文化・哲学がポップ・ミュージックという名の壮大な叙事詩として鳴っている。
bounce (C)土田真弓
タワーレコード(vol.500(2025年7月25日発行号)掲載)