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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2025年06月12日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | みすず書房 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784622097921 |
| ページ数 | 488 |
| 判型 | A5 |
構成数 : 1枚
まえがき
凡例
第一部 事物概念と関係概念
第1章 概念形成の理論によせて
アリストテレス論理学における概念――類概念の課題と本性――抽象の問題――アリストテレス論理学の形而上学的前提――論理学と形而上学における実体概念
概念の心理主義的批判(バークリー)――抽象の心理学――抽象と再生――ミルの数学的概念の分析――心理主義的な抽象の理論の欠陥――系列形成の形式――要素と関数――論理学的基本関係の体系における事物概念の位置
「抽象」の否定的手続き――数学的概念とその「具体的普遍」――抽象の理論の批判(ランベルトおよびロッツェ)――「第一次の」対象と「第二次の」対象――対象的「志向」の多様――系列形式と系列項
第2章 数の概念
I 感覚論的導出の欠陥――算術の体系――フレーゲの『算術の基礎』――数と「表象」――表象内容と表現作用
II 純粋数概念の論理学的基礎づけ(デデキント)――関係の論理学――進行の概念――序数としての数――ヘルムホルツとクロネッカーの理論――唯名論的な導出の試みの批判
III 数概念とクラス概念――ラッセルの基礎の理論――濃度と対等――「クラス」理論の批判――0と1の論理的定義――クラス概念の前提――類概念と関係概念
IV 数概念の拡大――負数と虚数についてのガウスの理論――幾何学的基礎づけと算術的基礎づけ――デデキントによる無理数の説明――「切断」の概念――順序形式および系列形式の表現としての数
超限数の問題――濃度の概念――超限序数の創出――数の二つの「産出原理」(カントール)
第3章 空間概念と幾何学
I 概念と形態――古代幾何学の方法――空間概念と数概念――形概念と系列概念――解析幾何学の基本原理――無限小幾何学――量と関数
II 位置の幾何学――位置の幾何学の原理における直観と思惟――シュタイナーとポンスレ―――幾何学的諸形態の依頼――「相関」の概念――ポンスレーとシャスレによる連続性の原理――帰納と類推――幾何学における虚なるもの――幾何学的諸要素の存在価値と統合価値
計量幾何学と射影幾何学――複比の概念――シュタウトの構成――射影計量(ケイリーとクライン)――空間概念と順序概念――幾何学と群論
III 純粋「形式説」としての結合法(ライプニッツ)――質と量――順序と測度――純粋「関係説」としての幾何学(ヒルベルト)――産出関係の綜合――グラースマンの広延論とその論理学的原理――算法の諸形式――無限小解析と関係解析――観念論の論理学と数学の体系
IV 超幾何学の問題――幾何学的諸概念の合理的基礎づけと経験的基礎づけ――パッシュの経験論の体系――観念論と経験論――数学的空間と感性的空間――純粋空間の概念的基本規定――幾何学と現実
第4章 自然科学的概念形成
I 自然概念と構成概念――純粋の記述という理想
II 計数と計量の前提――力学観の概念――運動の幾何学的概念――運動の「主語」――数学的「観念」としての運動
極限概念とその自然認識にとっての意義――極限概念の観念論的解釈と経験論的解釈――P・デュ・ボア=レーモンの理論――「実在」の問題――真理性と現実性の関係
III 物理学的方法の問題とその歴史――(...
近代科学と哲学の歴史的・実証的研究にすぐれた業績を残したエルンスト・カッシーラーの名は、すでに十指に余る邦訳者の刊行によってわが国でも広く知られている。しかし、近代科学の認識批判から出発したその独自の哲学体系の中軸をなす主要な著作は必ずしも十全に紹介されてきたとは言いがたい。本書『実体概念と関数概念』は、『認識の問題』に始まり『象徴形式の哲学』へと結実するカッシーラーの足跡のなかでひときわ光彩を放つ記念碑的労作である。昭和初年の抄訳刊行以来50年余をへだてて、その全訳がここに紹介される。
カッシーラーの本領は科学史研究にあると言える。ケプラー、ガリレイからニュートン、19世紀の物理学者からアインシュタインまでを物理学史、思想史の両面において生き生きとよみがえらせうる哲学者としてカッシーラーは他の追随を許さない。その意味で、数学的・自然科学的思惟構造の形成過程を〈実体概念〉から〈関数概念〉への発展として跡づけ、近代科学の認識論的基礎づけを試みた本書は、カッシーラーならではの先駆的業績である。
近年、科学の認識批判が問題視されるなかで、カッシーラーの主要著作は根本的な見直しを迫られている。本書の英訳普及版(1953年)が版を重ねる一方、原著復刻版(1966、1976年)、仏訳版(1977年)があいついで出版されるなど、本書は新しい視点からの注目を集めている。

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