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中国共産党と三峡ダム 国家プロジェクトの政治過程

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フォーマット 書籍
発売日 2025年05月13日
国内/輸入 国内
出版社慶應義塾大学出版会
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784766430318
ページ数 704
判型 A5

構成数 : 1枚

序 章
第一章 本書の分析視角

第一部 三峡ダム計画の始動と停滞
第二章 三峡ダム計画の登場
第三章 水電部門の成立と三峡ダム計画における立場
第四章 一九五四年長江大洪水と三峡ダム計画
第五章 一九五八年南寧会議と三峡ダム計画
第六章 一九六〇年代三峡ダムの安全保障への懸念による停滞

第二部 三峡ダム計画の再浮上とダムサイトの決定
第七章 三峡ダム代替案としての葛洲壩ダム
第八章 三峡ダム計画の「実戦準備」
第九章 一九七九年水利部党組による三峡ダムサイトの決定

第三部 三峡ダムの役割の転換
第一〇章 一九八〇年代初頭三峡ダム正常貯水位をめぐる動き
第一一章 一九八四年国務院による一五〇メートル案の決定
第一二章 重慶市の提案と新たな正常貯水位の模索
第一三章 一五〇メートル案の撤回決定と李鵬の役割
第一四章 一七五メートル案の決定をめぐる動き

第四部 三峡ダム計画の決定に向けて
第一五章 一七五メートル案決定後の動きと停滞
第一六章 江沢民の登場と影響力
第一七章 全人代での採決をめぐる推進派の動き

終 章


参考文献
あとがき
初出一覧
人名索引

  1. 1.[書籍]

国家百年の計は、いかにして実現したのか?
世界最大の水力発電所を擁する長江三峡ダム。
孫文による構想から百年、国家の威信をかけた巨大プロジェクトは
紆余曲折を経て、こうして決定された。
政策が決まる構造を解き明かし、
資源開発、災害対策、および権力の関係を描き出す。

最高指導層と「党員技術幹部」の協働による、三峡ダムのような国家プロジェクトを通して直面する課題の解決、危機管理および国家レベルのビジョンの実現(あるいはその可能性)は、共産党支配の強靭性を担保するひとつの重要な要件となったであろう。本書が行った解明は、今日においてもなおウィットフォーゲル(Karl A. Wittfogel)が指摘した大規模な治水事業によって権力の増強がなされたという有効性を雄弁に語っている。三峡ダムもやがて、都江堰や大運河、万里の長城などの偉業と同様に、この二〇世紀の革命政権の時代を象徴し凝集力を持つプロジェクトとして中国の歴史に刻まれることになるであろう。現代中国の発展の方向を考察する際に、本書で指摘した「党員技術幹部」の率いる主管部門の利益集団化がいかなる政治体制の変容をもたらすかは、非常に重要な視点になると考えられる。
本書「終章」より

作品の情報

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著者: 林 秀光

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