ロジャー・ニコルスはカーペンターズのヒット曲「雨の日と月曜日は」や「愛のプレリュード」をはじめ数々のヒット曲を作曲。1968年に発表した唯一のリーダー・アルバムは、当時ヒットとは無縁だったが、80年代に日本で初CD化され、やがて90年代に入ると山下達郎や小西康陽らが敬愛する作曲家として彼の名を挙げたことから俄然注目を集めて、ソフトロック、サンシャイン・ポップを代表するアルバムとして、今やスタンダードな人気を誇っている。本作はロジャー公私に渡って交流を持つアンソロジストの濱田高志氏がロジャーと共に選曲し、監修を手掛けた初の「ロジャー・ニコルス公認」の日本独自企画のソングブック。収録楽曲は、誰もが知るお馴染みの名曲からソフトロック・ファン垂涎の貴重な7インチのみリリースの初CD化曲まで、彼が様々なアーティストに提供した楽曲をロジャー自身のお気に入りのヴァージョンを優先して選曲。職業作曲家としては比較的寡作なだけに、本作でその活動を俯瞰できる内容になっており、世界初CD化、日本初CD化も多数収録! (C)RS
JMD(2025/05/27)
<生誕85年記念>ロジャー・ニコルス初の本人公認ソングブック!
ロジャー・ニコルスはカーペンターズのヒット曲「雨の日と月曜日は」や「愛のプレリュード」をはじめ数々のヒット曲を作曲。
1968年に発表した唯一のリーダー・アルバムは、当時ヒットとは無縁だったが、80年代に日本で初CD化され、やがて90年代に入ると山下達郎や小西康陽らが敬愛する作曲家として彼の名を挙げたことから俄然注目を集めて、ソフトロック、サンシャイン・ポップを代表するアルバムとして、今やスタンダードな人気を誇っている。
本作はロジャー公私に渡って交流を持つアンソロジストの濱田高志氏がロジャーと共に選曲し、監修を手掛けた初の「ロジャー・ニコルス公認」の日本独自企画のソングブック。
収録楽曲は、誰もが知るお馴染みの名曲からソフトロック・ファン垂涎の貴重な7インチのみリリースの初CD化曲まで、彼が様々なアーティストに提供した楽曲をロジャー自身のお気に入りのヴァージョンを優先して選曲。
職業作曲家としては比較的寡作なだけに、本作でその活動を俯瞰できる内容になっており、世界初CD化、日本初CD化も多数収録!
監修・解説:濱田髙志
特別寄稿:朝妻一郎 、ポール・ウィリアムス
歌詞、対訳付
日本独自企画
発売・販売元 提供資料(2025/05/26)
昨年は英エースからポール・ウィリアムスの名曲集が出ていたと思ったら、今度は日本独自企画でロジャー・ニコルスのソングブックが登場! しかも生前の本人と共同で選曲などを進めてきた本当の公認盤となるわけで、これは凄まじい労作というほかないだろう。収録曲そのものはお馴染みでも演者の人選がユニークだったり、提供曲もロジャー自身のお気に入りのヴァージョンが優先して選ばれていたり、そうした送り手側の確かな意思が感じられるのも実におもしろい。世界初/日本初CD化も楽曲も数多くあって、ここからまた一曲一曲の深みにハマってしまいたくなるほどの内容だ。
bounce (C)香椎恵
タワーレコード(vol.500(2025年7月25日発行号)掲載)
“欲を言えば、この楽曲は〇△□のレコードの方が…”といった、半ばリスナー側の我がままは聞こえてきそうだが、アルバムを通して聴いてみると、R・ニコルス色がしっかりと出ているし、楽曲のトーンが揃えられているので、イージーにリスニングできる”歌集”として楽しめる。むしろ、アート・ガーファンクルの「青春の旅路」などは”超定番”的なオーラがあって、少し浮いた感じがしないでもない。
ちなみに、個人的に大好きな「The Drifter」は、オリジナルのThe Small Circle Of Friends版の演奏を忠実にトレースしたレコードが取り上げられていた。
余談(半ば文句)だが、本企画盤の発売元はSony Music Japan Internationalで、CD2枚組で2,860円(税込み)という良心的な価格設定で新譜発売されている。一方、1991年リリースの谷村有美のミニ・アルムの再編CD盤は1枚モノで3,850円(税込み)だ。発売元はSony Music Directとなっている。同じ系列会社で、和洋の違いはあるが、後者は新譜CDイコール3,500円(税抜き)の”壁”を破る先駆者としての使命感に燃えているのだろう。CDが売れない時代における会社のベクトル(あるいはアプローチ)の違いが鮮明に表れている。