『ナック(The Knack …and how to get it)』(1965年 イギリス/監督 リチャード・レスター/音楽 ジョン・バリー/出演 リタ・トゥシンハム、レイ・ブルックス、マイケル・クロフォード)
Quartet RecordsはMetro-Goldwyn-Mayerと共同で、1965年にカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したリチャード・レスター監督の名作映画『ナック(The Knack …and how to get it)』のためにジョン・バリーが作曲した象徴的なスコアの60周年を祝う。
「スウィンギング・シックスティーズ」は、イギリスにおける社会的、文化的、革新的な大きな変化の時代であった。ジョン・バリーは、この時代の文化革命の形成において極めて重要な役割を果たし、イギリスで最も影響力のある洗練された映画作曲家のひとりとなった。彼の『007/ゴールドフィンガー』のサウンドトラックは、1965年3月のビルボード・チャートで1位を獲得し、ビートルズを凌駕した。『ナック』のバリーの音楽は、活気に満ち、面白く、力強いメロディーを奏で、「スウィンギング・ロンドン」ムーブメントの象徴としてよく知られている。
レコーディングはベイズウォーターにあるCTS Studiosで行われ、エンジニアは当時の作曲家のお気に入りだったEric Tomlinson。ジョン・バリーは映画とアルバムのために別々のテイクを選択したようで、2つとも同じには見えない。オーケストラのサイズ、全体的な演奏、音響の一貫性を考えると、これらは何日も何週間も離れて録音されたのではなく、同時進行で録音されたようだ。
『ナック』のサウンドトラック・アルバムは、映画公開時にUnited Artists RecordsからLPでリリースされた。1998年にRykoからCDで再発され、2011年にQuartet Recordsから発売されたが、この14年間は絶版となっていた。いずれのリリースも2トラック・ステレオ・テープからマスタリングされていたが、最近になってオリジナルの3トラック、15ips、第一世代マスター・テープが発見されたため、高解像度でトランスファーし、より正確で詳細なステレオ・ミックスを提供する機会を得た。 (1/2)
発売・販売元 提供資料(2025/03/28)
その理由が何であれ、私たちはこの映画のモノフォニック・ミュージック&エフェクト(M&E)トラックから派生した、21分にも及ぶ映画固有の録音のほとんどすべてを自信を持って初公開することができる。最も批判的なリスナーにはいくつかの異常が聴こえるだろうが、私たちは効果音を除去し、音楽が可能な限り明瞭で楽しめるように、あらゆる技術を駆使した。その結果は説得力があり、長く失われた歴史的なオリジナル・フィルム録音を聴く唯一の方法です。
また、オルガニストのAlan HavenがFontana Recordsのためにジョン・バリーが編曲・指揮した45回転のシングル・バージョンも収録している。そして最後に、主演俳優マイケル・クロフォードがDavid Whitaker指揮の伴奏でLeslie Bricusseの歌詞を演奏したものを収録。これは、後に『オペラ座の怪人』や『BILLY』のスターとなる才人の初録音でもある。
全コレクションは、Chris Maloneによって丹念に制作、リミックス、レストア、アセンブル、マスタリングされた。パッケージには、映画音楽ジャーナリストでライター(そしてバリーの大物鑑定家)であるJon Burlingameによる詳細なエッセイが掲載された20ページのブックレットが含まれている。
映画公開60周年を記念して、ジョン・バリーの『ナック』をお楽しみください。 (2/2)
発売・販売元 提供資料(2025/03/28)
A superbly atmospheric John Barry score effectively conveyed the mood of swinging London for this 1965 film by Richard Lester. Usually playing around with variations of the haunting main theme, Barry used vivacious horns, melancholic strings, and above all a groovy jazz organ (played by Alan Haven). A couple of the tracks don't work well in isolation: the vaudevillian "Something's Up!," and the vocal version of the main theme (not used in the film) by mediocre singer Johnny De Little. But overall, it's got a consistently captivating groove, rating as one of Barry's best scores. ~ Richie Unterberger
Rovi
粋なサントラ、不滅の名盤、カルテットが再発!!
『ナック』(1965)
サウンドトラック(リマスター)
音楽 ジョン・バリー
監督 リチャード・レスター
主演 マイケル・クロフォード、リタ・トゥシンハム、レイ・ブルックス
"スウィンギン・ロンドン・ムーヴメント"の代表作でもある、おしゃれなイギリス映画といえば、これの最高傑作。女の子をモノにするテクニック(ナック)を手に入れたい男の子のコメディ。レスター+バリーの名コンビの初タッグ作品としても有名。ちょっと寂しげだが不思議なアレンジのメインテーマ、このテーマがスウィングする、モダンなビッグバンド・ジャズ・アレンジがあまりにスマートで、ジャズというよりソフトロックの聴き心地。映画音楽ファンというより、かっこいい音楽をという方、全員にお薦めの、映画音楽史的にも欠かせない名盤中の名盤。(今回のCD化にあたっては、MGM保有のオリジナル・マスターテープからの新たなマスタリング。曲順はオリジナルLPの曲順と同じ順に並べてあります) (C)馬場敏裕
タワーレコード