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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2025年04月30日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 早稲田大学出版部 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | 新書 |
| SKU | 9784657250049 |
| ページ数 | 312 |
| 判型 | 新書 |
構成数 : 1枚
はじめに―中国における歴史叙述とは
第一章 聖王たちの表現
1 孔子が夢見た人
2 周公即位の理由
3 笑顔が西周を滅ぼす
4 美女に溺れる
第二章 覇者たちの時代
1 桓公を覇者に
2 春秋学と管仲・桓公
3 春秋学と文公
4 管仲物語の形成
第三章 孔子伝説の展開
1 魯の政治に関わる
2 放浪する孔子
3 経典と教団
4 『荘子』の孔子物語
第四章 物語による経書解釈
1 韓非と『韓非子』
2 物語の奪い合い
3 韓嬰と『韓詩外伝』
4 儒教の普及を目指す
第五章 『春秋』を書き継ぐ
1 物語から史伝へ
2 国家と君主の正統性
3 「春秋家」
4 名を記す
第六章 儒教と史学
1 『尚書』を受け継ぐ
2 漢の賛美と王莽の否定
3 二つの予言
4 正統の表現
おわりに―史学の自立と国家の正統性
1 史料批判とその限界
2 欧陽脩と正史
古来、中国の歴史は「物語」により表現されてきた。その伝統は、周代の金文に始まり、以降「物語」は、諸子百家による啓蒙活動に用いられ、前漢になり儒教が国教の地位を得ると、その経典の解釈書に採り入れられていく。続く後漢において「古典中国」(後世の中国が規範とした中国の原型)が成立すると、訓詁学の隆盛を背景に『春秋左氏伝』が「物語」と歴史との接点を回復し、「史伝」へと発展。やがて『史記』を起源とする紀伝体にくわえ、『漢書』のように国ごとに歴史を描く断代史の体裁が定められ、国家が自らの正統性を担保するための「正史」という形で結実する――本書では、「物語から史書へ」と至る以上の経緯を、『尚書』『尚書大伝』『詩経』『韓詩外伝』『論語』『墨子』『孟子』『荀子』『荘子』『韓非子』『春秋公羊伝』『春秋穀梁伝』『春秋左氏伝』『国語』『史記』『漢書』『三国志』といった数多くの古典から引用しつつ、古代中国において思想と国家が「物語」によって正統化されていく実相として、ひもといていく。

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