南ロンドン生まれでアトランタをベースとするミュージシャン、ジェイコブ・アレンのプロジェクト、プーマ・ブルー。2025年2月にデジタルでサプライズ・リリースされたアルバム『アンティチェンバー』がフィジカルでリリース。 (C)RS
JMD(2025/03/05)
南ロンドン生まれでアトランタをベースとするミュージシャン、ジェイコブ・アレンのプロジェクト、プーマ・ブルー。2025年2月にデジタルでサプライズ・リリースされたアルバム『アンティチェンバー』がフィジカルでリリース。
南ロンドン生まれでアトランタをベースとするJacob AllenことPuma Blueが、2025年2月18日、サプライズでアルバム『antichamber』をBlue Flowersよりリリースした。これは、Stereogum、Paste Magazine、Northern Transmissions、The Line of Best Fit、CLASHなどでサポートされた1月のシングル「tapestry」に続く13曲入りの作品となる。『antichamber』はPuma Blueのサウンド・シフトを示すもので、Allenはフルバンドのセットアップから離れ、不鮮明なエレクトロニック・テクスチャーとアコースティック・インストゥルメンテーションに焦点を当てて曲作りをおこなっている。Puma Blueのこれまでの作品が、トリップホップ、ジャズ、エレクトロニカの間の中心点に磨きをかけていたのに対し、『antichamber』は曲作りへの生で直接的なアプローチを示す。ヴォーカルとギターが唯一の構成要素であり、時に濃密な物語(「tapestry」、「hotel room」)を、時に最もシンプルな感情(「in the absence of you」)を伝える。2024年の冬に書かれた『antichamber』には、孤独感が漂っている。曲やアンビエントのピースには内省的で孤独な雰囲気が漂う。このアルバムは、アメリカ、そして世界全体が、2025年の混沌とした幕開けに耐えるための癒しの伴奏となるだろう。『antichamber』は、NPR All Songs Considered、The FADER、Paste Magazine、Office Magazine、Document Journalなどで広く称賛されたPuma Blueの2023年発表のアルバム『Holy Waters』と2021年発表の『In Praise of Shadows』に続く作品だ。『Holy Waters』のツアーでAllenは、世界的に成長し、東京、メキシコ・シティをはじめとする各地の会場をソールドアウトさせ、Thom Yorkeといったファンを獲得した。 Allenは新作について次のように語っている; 「森のそばのディケーターにある自分の家で、僕は2週間、寒くて孤独の中にいることに気づいた。暗黒の時間に飲み込まれないようにするため、誰とも共有するつもりもなく、一人の時間をレコーディングし始めた。曲は、まるで日記のようにこぼれ落ちる。これほど突然、高い領域から音楽を受け取ったことはなかった。あっという間に、パートナーからもらったフィールド・レコーダーを使って私の周囲をサンプリングしながら、マイク1本で録音された深く個人的な?き出しの音楽が30分と、僕の好きなロマンティック時代のクラシック音楽にインスパイアされたアンビエント曲が出来上がった。私的な内省として始まったこの作品は、この時代の静かな痛みをとらえた作品へと成長した。それは、長い散歩やサイクリングの供になった。僕は鳥や川を眺めながら、ミックスに耳を傾ける。そして、癒され始める。勇気を出してパートナーや数人の友人と共有すると、彼らはこれがPuma Blueの音楽だと主張する。このアルバムは『antichamber』と呼ばれている。収録時間は35分。アンビエント4曲と歌もの9曲(1曲はLowのカバー)。音楽が語ってくれることを期待したいが、何か質問があれば、https://www.reddit.com/r/PumaBlue/ まで。あなたがどこにいても、この作品があなたに出会うことを願ってる。愛をこめて、jacob」
発売・販売元 提供資料(2025/03/03)
シンガー・ソングライター、プロデューサー、マルチ演奏家として活躍するジェイコブ・アレンによるプロジェクトの3作目。アコースティック・ギターの安らかな音色と歌声と、サンプリングで紡がれる環境音楽が、森林浴のような癒しを施してくれる。ロウの"Shame"のカヴァーを含む全13曲に身を任せると、心身がニュートラルな状態に。瞑想にも似た充足感に満たされる。
bounce (C)村上ひさし
タワーレコード(vol.498(2025年5月25日発行号)掲載)