| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2025年04月10日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 講談社 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784065393253 |
| ページ数 | 256 |
| 判型 | 46 |
構成数 : 1枚
はじめに:「白いイギリス人」と女王様の国で
序章 「黒いイギリス人」とは誰か
第1章 最初の来訪者たち:ローマ帝国期から近世まで
1 黒いイギリス人のルーツ
2 近世、アフリカ世界への膨張
3 チューダー朝期、スチュアート朝期の黒人
4 シェイクスピア『オセロー』のムーア人
5 奴隷貿易の興隆
第2章 逃亡奴隷のプロファイル:18世紀前半
1 本土に流入する黒人
2 逃亡奴隷データベース
3 身体の特徴、傷痕と「内面」
4 どこへ、どう逃げたのか
第3章 シエラレオネ計画の夢と失望:18世紀後半
1 アメリカ独立戦争と黒人ロイヤリスト
2 シエラレオネ植民地計画
3 シエラレオネへの出航
4 第二弾、第三弾の合流
第4章 奴隷解放と「黒人消滅」:19世紀
1 奴隷貿易の廃止から奴隷制の廃止へ
2 女性と黒人の参加
3 シエラレオネの再捕獲奴隷
4 本国での黒人の発掘と再発掘
第5章 世界大戦下の黒人臣民と黒人米兵:20世紀前半
1 第一次世界大戦下の黒人臣民
2 第一次世界大戦の終結
3 第二次世界大戦中の黒人米兵と黒人臣民
第6章 戦勝国の旧弊:20世紀後半
1 ウィンドラッシュ号という分岐点
2 騒擾、暴動、蜂起
3 人種主義の現場としての福祉
終章 「イギリスらしさ」を担うのは誰か
あとがき
注
「黒いイギリス人」とは、Black Britishの訳語である。「黒人のイギリス人」である彼らは、歴史に翻弄されながらも、「白いイギリス人と女王様の国」では忘れられた存在だった。
「黒人史」といえば真っ先に思い浮かぶのは「アメリカ黒人史」だが、アメリカ黒人史の多くは「アメリカの国内史」として語られるのに対し、イギリスの場合、その黒人史はブリテン島内だけでなく、海を越えて東西にわたる帝国に視野を広げて見る必要がある。ここに「イギリス黒人(在英黒人)」にとどまらない「黒いイギリス人」という語を用いる意図がある。
イギリス史には古くから黒人が姿を見せる。イングランドに最初の黒人女性が現れたのはローマ時代。16世紀チューダー朝の絵巻には王室付き黒人ラッパ手が描かれている。17世紀初頭、エリザベス女王は黒人追放令を発し、シェイクスピアは『オセロー』でムーア人の軍人を主人公にした。さらに、18世紀の新聞の「逃亡奴隷」の広告データベース分析や、アメリカ独立戦争で王党派についた「黒人ロイヤリスト」たちの命運、ロンドンの黒人貧民をアフリカに移送する「シエラレオネ植民計画」の顛末など、「黒いイギリス人」の歴史は「イギリス帝国」の光と影を映し出す。
長期的かつグローバルな視点で、その移動と混合の歴史をたどり、社会的マイノリティの共生の道をさぐっていく。
目次
はじめに:「白いイギリス人」と女王様の国で
序章 「黒いイギリス人」とは誰か
第1章 最初の来訪者たち:ローマ帝国期から近世まで
第2章 逃亡奴隷のプロファイル:18世紀前半
第3章 シエラレオネ計画の夢と失望:18世紀後半
第4章 奴隷解放と「黒人消滅」:19世紀
第5章 世界大戦下の黒人臣民と黒人米兵:20世紀前半
第6章 戦勝国の旧弊:20世紀後半
終章 「イギリスらしさ」を担うのは誰か
あとがき

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