深い孤独の中で培った悲しみを祝祭に...2025年最高のバンド、最高のアルバムメキシコ国内外での大きな支持を得たネオクラスト、Habakの2025年作。前作アルバム以降、Fractal、Lagrimasとのスプリットリリースを経て制作された本作『Mil orquideas en medio del desierto』はメキシコ国内外での支持も既に大きなものとなってきているHabakというバンドにかかる期待感に見事に応える作品となった。サウンドは前作よりも生々しさを増した録音で、多くのツアーとライブアクトを重ねて仕上がった演奏は当然勢いを増し、前作同様に現代に生きる彼らが直面する悲しみ、絶望感、怒りを芸術的な領域へと昇華させた美しいハードコアパンクのアルバムだ。DIYパンクカルチャーへの敬意と資本主義社会への敵対心を剥き出しにしながら、しかし敗北を認めながらもこの冷たい世界に少しでも住みやすい瞬間を作り出すための音楽としてパンクを鳴らす。 (C)RS
JMD(2025/03/01)
深い孤独の中で培った悲しみを祝祭に...2025年最高のバンド、最高のアルバム
メキシコ国内外での大きな支持を得たネオクラストHabakの2025年作
前作アルバム以降、Fractal、Lagrimasとのスプリットリリースを経て制作された本作『Mil orquideas en medio del desierto』はメキシコ国内外での支持も既に大きなものとなってきているHabakというバンドにかかる期待感に見事に応える作品となった。サウンドは前作よりも生々しさを増した録音で、多くのツアーとライブアクトを重ねて仕上がった演奏は当然勢いを増し、前作同様に現代に生きる彼らが直面する悲しみ、絶望感、怒りを芸術的な領域へと昇華させた美しいハードコアパンクのアルバムだ。DIYパンクカルチャーへの敬意と資本主義社会への敵対心を剥き出しにしながら、しかし敗北を認めながらもこの冷たい世界に少しでも住みやすい瞬間を作り出すための音楽としてパンクを鳴らす。アルバムタイトルは『砂漠の中心に咲く千の蘭』を意味する。砂漠とはこの世界そのものだ。そしてその千の蘭は花開いてはいない。現在進行形で表現する多くの音楽家たちは現実を受け入れ、そして鏡となるその世界をアートへ映し出す。Habakは未だユートピアを夢想し、別の地平を目指している。それが本作アルバムが内包するテーマであり己の肉体と切り離せない資本主義社会の中で生きていく我々のサウンドトラックとなる。2025年最高のバンド、最高のアルバムだ。
※日本語対訳/帯付仕様
発売・販売元 提供資料(2025/02/25)