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構成数 : 1
【書評】
「PV loopを日常診療に取り入れよう」
佐川喜一先生,菅弘之先生,砂川賢二先生という日本人の優れた研究者が確立したPV loop は,心臓生理学の中心に位置していました.しかし,次第に心臓病の研究テーマが生理学的な内容から分子生物学やゲノムへと移行し,心臓生理学に若手研究者が触れる機会はめっきり減ってしまいました.研究と診療は密接にリンクしており,かつては当たり前のようにカテーテル検査の際に行われていた左心系および右心系の圧測定が行われることも減少し,正しい評価に値する圧波形が記録できているかどうかを評価できる医師も減ってしまいました.
一方で,心臓に求められる仕事はポンプとして体内の循環を維持することであり,つまり表現型としては生理学的な役割が最終的に重要であり,これに分子生物学的な要素が影響を与えているという構図になります.したがって,心臓の状態を生理学的に把握できなければ,心疾患患者の病態を正しく理解することはできないはずです.
次第に,このような理解が進んでいる(つまり視点の生理学への揺り戻し)ものの,多くの医師が心臓の生理学を「わかりにくい」「ややこしい」と感じているという苦手意識をもっています.本書は,そのような現状を踏まえ,今の若者の嗜好を考慮に入れ,「PV loop マニュアル」という若手医師が軽く手にとってみようと思えるタイトルになっています.本書の冒頭は若手医師の興味をぐっと引きつけるべく「症例検討会」から始まり,PV loop を理解することがいかに心不全患者の病態把握に結びつくかをディスカッション形式で示しています.ここで,PV loop をとおして患者の病態をみることの重要性や面白さが伝わってくると思われます.この後はPV loop に関する基本的な内容,PV loop を通じた疾患の理解,そしてさらにはより高度な応用編へと話が進んでいく,素晴らしい内容となっています.「絵解きする」とサブタイトルにあるように,図がふんだんに使用されており,より理解しやすくなっています.この本を読破すれば,心臓生理学に対するアレルギー反応を克服できること間違いないと思われます.最初から最後まで読破することが難しい場合は,目次からとくに興味のある部分を探し,そこから読み始めるという使い方もできます.
心臓はポンプです.ぜひ本書を通じて,心臓に求められている最終的な役割と,その役割を果たすために心臓が各場面でどのような挙動をとるのかを理解し,日々の診療に活かしていただくことを願っています.
臨床雑誌内科136巻3号(2025年9月増大号)より転載
評者●山本一博(国立循環器病研究センター 病院長)
【序文】
私が初めてPV loopに出会ったのは学生時代でしたが,本当に向き合ったのは大学院に入ってからです.私の師匠は砂川賢二先生(the father of Ea)で,大学院時代,毎週木曜日と金曜日に開催される研究カンファレンスでは,両手でバッテンの形(Ees とEa の関係や心拍出量曲線と静脈還流の関係)をつくりながら,実験データのPV loopや循環平衡を解説してくれました.
私の大学院時代の心力学のバイブルは,「Cardiac Contraction and the Pressure-Volume Relationship(佐川喜一先生,Lowell Maughan先生,菅弘之先生,砂川賢二先生)」という青いカバーの教科書で,研究室ではBlue bookと呼んでいました.砂川研3...
循環動態アカデミーが満を持して贈る「心室圧容積関係( Pressure-Volume loop: PV loop)」に焦点をあてた,これまでにないマニュアル書が登場! 心臓の力学や 循環動態を理解する最初の⼀歩であるものの,難しいイメージを持たれているPV loopについて,基本的理解とその知識を実臨床で活かすヒントを含めて多数の図版,動画を⽤いながら徹底解説.PV loopの理解を通して,⼼臓のしくみ・はたらきから,⼼不全の病態理解,治療戦略までを捉えられるようになる, 初学者はもちろんのこと 全ての循環器スタッフや循環器研究者 におすすめの1冊.
【目次】
Case Discussion PV loopで症例を絵解きしよう!
I章 PV loop を描く‐PV loop で捉える心臓のしくみ・はたらき
01 心機能研究の歴史‐巨人の肩,眼下に広がる世界
02 心構造と心周期‐ドクンドクンの成り立ち
03 収縮性‐心臓は硬さが変わる袋
04 拡張性‐硬い心臓には血液が還ってこない!?
05 後負荷‐心室と血管のおしくらまんじゅう
06 心拍数‐心拍数の「深さ」の本質
07 弛緩性‐頻脈による不完全な弛緩
08 前負荷‐すべての要素が前負荷を決める
Column ワインと実効動脈エラスタンス
II章 PV loop で診る‐PV loop で病気がみえる
01 左室収縮能が保たれた心不全‐PV loopで定義するHFpEF
02 虚血性心疾患‐虚血が引き起こすダイナミックな心機能変化
03 弁膜症‐弁膜症はなぜ心臓にわるいのか?
04 機械的補助循環‐循環維持と酸素消費マネジメント
05 心エコー指標とPV loop‐心臓の形態と心内圧を可視化する
06 循環指標とPV loop‐循環モニターからイメージするPV loop
Column PV loopを日常臨床でどう活用するか?
III章 PV loop を深掘る‐PV loop マイスターへの道
01 心室間相互作用‐心室同士のおしくらまんじゅう
02 一心拍推定法‐心室圧を用いた収縮性の計り方
03 心臓エナジェティクス‐PV loopでわかる心臓の仕事
04 右心のPV loop‐左室にはない右室の事情
05 自律神経調節‐脳が決める循環の機能
06 PV loop測定法‐ダイレクト測定法の世界
Column 佐川研究室の思い出
| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2025年04月07日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 南江堂 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784524204472 |
| ページ数 | 184 |
| 判型 | B5 |

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