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消化器疾患最新の治療2025-2026

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構成数 : 1

【書評】
「消化器疾患最新治療のupdateをこの一冊で」
消化器疾患という領域はカバーするエリアが広い.咽頭(口)から食道・胃・十二指腸までの上部消化管,途中に肝胆膵領域を挟んで肛門までの下部消化管までをカバーする.主な対象となる病気には,胃潰瘍や逆流性食道炎などの良性疾患から,胃がんや大腸がんなどの悪性疾患,さらに肝炎や胆石症,膵炎などが含まれる.消化器(病)医は,これらすべてを理解して治療にあたることが期待されている.とくに治療法に関しては,常にupdateしていることが必要である.

小生は大学病院暮らしが長く,消化管,胆膵,肝臓それぞれの専門家が揃っている環境に慣れてしまっていたが,大学を定年退職して,公的病院とはいえ市中の病院にきて運営に携わると,限られた医師数のもと,診療対象の広さと医師の専門性(の狭さ)との間で困難を感じることがしばしばある.消化器疾患の広い知識を,常にupdateする努力が求められているといえよう.

本書は,「消化器疾患 最新の治療」と謳っているとおり,治療を中心として,図表を効果的に入れ,各項目を2~4頁にまとめてある.まず,「巻頭トピックス」として,消化器各領域,内科外科から厳選した9つの項目が掲げられ,これらを一読すると消化器領域の最新の動向が把握できるようになっている.それに続く「消化器疾患の主要な治療法」で治療法の概説がされ,次いで消化器疾患の主要な症状へのアプローチが解説される.その後は疾患別に消化管疾患(食道,胃・十二指腸,腸,消化管全般にわたるもの),肝胆膵疾患(肝,胆,膵)がツボをついて解説される.

日本消化器病学会では,小生が理事長在任中の2020~2021年に10個の疾患ガイドラインを改訂・公開しているが,それらのガイドラインは学会英文誌であるJournal of Gastroenterologyにおいてpublishされている(インパクトファクター5.5).2025年10月25日現在の引用数をGoogle Scholarで調べてみたところ,「肝硬変診療ガイドライン」の引用数が10個の診療ガイドラインのなかで第1位(540回)であり,関心が高いことが窺える.そこで,本書の肝硬変の項をチェックしてみると,肝硬変「a)一般的治療,外来管理」「b)肝性脳症」「c)腹水」の3項目にわたって,治療を中心として簡潔かつ詳細に,図表もわかりやすく記載がされており,最新の知識を得ることができることがわかる.さらに,別に項立てしてあることで,「肝性脳症」「腹水」が進歩を伴う重要なテーマであることもおのずとわかるようになっている.

2年に一度改訂される本書において厳選されたテーマ・項目は,消化器(内科/外科)医が情報を更新しておくべき必須のものである.消化器疾患の治療に関する最新の知識を一冊で得られる本書を強く推薦するところである.

臨床雑誌内科137巻2号(2026年2月号)より転載
評者●小池和彦(東京大学名誉教授/公立学校共済組合関東中央病院 病院長)

  1. 1.[書籍]

2年ごとの改訂で,年々進歩する消化器疾患における治療指針と最新の情報を簡潔に提供.巻頭トピックスでは,「小腸疾患に対する内視鏡治療の進歩」,「消化管免疫関連有害事象(irAE)のマネージメント」,「ヒト腸内細菌叢に影響を及ぼす因子とは?」など,話題の9テーマを取り上げる.各論では各疾患の主要な治療法はもちろん,「患者への説明のポイント」や「最新の動向」,治療における豆知識や禁忌などのコラムを豊富に掲載.消化器診療に携わる医師,研修医にとって,知識のアップデートに欠かせない一冊.

作品の情報

メイン

フォーマット 書籍
発売日 2025年04月07日
国内/輸入 国内
出版社南江堂
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784524211425
ページ数 414
判型 B5

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