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創造と狂気の歴史 プラトンからドゥルーズまで

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フォーマット 書籍
発売日 2019年03月13日
国内/輸入 国内
出版社講談社
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784065150115
ページ数 384
判型 46

構成数 : 1枚

はじめに──創造と狂気は紙一重?
第1章 「創造と狂気」の関係を問う
第2章 プラトン──神的狂気と創造
第3章 アリストテレス──メランコリーと創造
第4章 フィチーノとデューラー──怠惰からメランコリーへ
第5章 デカルト──狂気に取り憑かれた哲学
第6章 カント──狂気を隔離する哲学
第7章 ヘーゲル──狂気を乗り越える哲学
第8章 ヘルダーリン──ついに統合失調症が現れる
第9章 ハイデガー──詩の否定神学
第10章 ラカン──「詩の否定神学」の構造論化
第11章 ラプランシュとフーコー──ヘルダーリンと父の問題
第12章 アルトーとデリダ──病跡学の脱構築
第13章 ドゥルーズ──「詩の否定神学」からの逃走
おわりに──「創造と狂気」はどこへ向かうのか?

参考文献
初出一覧
あとがき

  1. 1.[書籍]

「創造」と「狂気」には切っても切れない深い結びつきがある──ビジネスの世界でも知られるこの問題は、実に2500年にも及ぶ壮大な歴史をもっている。プラトン、アリストテレスに始まり、デカルト、カント、ヘーゲルを経て、ラカン、デリダ、ドゥルーズまで。未曾有の思想史を大胆に、そして明快に描いていく本書は、気鋭の著者がついに解き放つ「主著」の名にふさわしい1冊である。まさに待望の書がここに堂々完成!


アップル社の最高経営責任者だったスティーヴ・ジョブズが「師」と仰いだ起業家ノーラン・ブッシュネルは、企業に創造性をもたらすには「クレイジー」な人物を雇うべきである、と説いている。ビジネスの世界でも「創造」と「狂気」には切っても切れないつながりがあることを、一流の企業人は理解していると言えるだろう。
だが、この「創造と狂気」という問題は、実に2500年にも及ぶ長い歴史をもっている。本書は、その広大にして無尽蔵な鉱脈を発掘していく旅である。
その旅は、「神的狂気」について論じたプラトン(前427-347年)から始まる。次いで、メランコリーと創造の結びつきを取り上げたアリストテレス(前384-322年)から《メレンコリアI》を描いた画家アルブレヒト・デューラー(1471-1528年)、そこに見出される創造性を追求したマルシリオ・フィチーノ(1433-99年)を経て、われわれは近代の始まりを告げるルネ・デカルト(1596-1650年)の登場に立ち会う。
デカルトに見出される狂気と不可分のものとしての哲学を受けて、あとに続いたイマヌエル・カント(1724-1804年)は狂気を隔離し、G. W. F. ヘーゲル(1770-1831年)は狂気を乗り越えようとした。しかし、時代は進み、詩人フリードリヒ・ヘルダーリン(1770-1843年)が象徴するように、創造をもたらす狂気は「統合失調症」としての姿をあらわにする。そのヘルダーリンの詩に触発された哲学者マルティン・ハイデガー(1889-1976年)が提示した問題系は、ジャック・ラカン(1901-81年)やジャン・ラプランシュ(1924-2012年)を通して精神分析の中で引き受けられる。そして、ここから現れ出た問題は、アントナン・アルトー(1896-1948年)という特異な人物を生み出しつつ、ミシェル・フーコー(1926-84年)、ジャック・デリダ(1930-2004年)、そしてジル・ドゥルーズ(1925-95年)によって展開されていく──。
このような壮大な歴史を大胆に、そして明快に描いていく本書は、気鋭の著者がついに解き放つ「主著」の名にふさわしい。まさに待望の堂々たる1冊が、ここに完成した。

作品の情報

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著者: 松本卓也

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