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産業遺産の社会史 日本とフランスの歴史・文化・課題

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フォーマット 書籍
発売日 2025年02月27日
国内/輸入 国内
出版社青弓社
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784787235510
ページ数 192
判型 A5

構成数 : 1枚

序 章 産業遺産と向き合うために ベルナール・トマン

第1部 産業遺産とは何か

第1章 産業遺産の文化的・観光的プロモーション――ルワルド鉱山歴史センター カリーヌ・スプリモン[矢後和彦訳]
1 デロワ坑からルワルド鉱山歴史センターへ
2 ルワルド鉱山歴史センターの成功の理由
3 ネットワークの中心にあるルワルド鉱山歴史センター――常に進化しつづける産業遺跡

第2章 産業遺産概念の展開と建造物の用・強・美 伊東 孝
1 産業遺産概念――誕生と展開
2 建造物の用・強・美

第3章 産業景観――見捨てられた遺産から地域再開発のベクトルとしての遺産へ:ロレーヌの事例 シモン・エーデルブルッテ[矢後和彦訳]
1 産業景観とは何か
2 魅惑、拒絶、再発見
3 伝統、遺産、地域再開発――景観の重要な役割

第2部 地域の経済・社会活性化と産業遺産

第4章 産業遺産とエコロジー的な移行プロセス ジャン゠フランソワ・カロン[矢後和彦訳]
1 搾取された土地から世界遺産へ
2 移行のプロセス――文化的アプローチ

第5章 なぜ保存するのか――観光のパラドクスと保存の論理 堀川三郎
1 小樽運河保存問題とは何か
2 保存とは変化すること――保存運動の到達点
3 観光開発のパラドクス

第6章 世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」――SOYEUX DESTINS 絹が結ぶ縁 稲塚広美
1 世界遺産について
2 現在の富岡製糸場
3 フランスからの技術移転
4 富岡市の日仏交流

第3部 人類学・社会学・歴史学と産業遺産

第7章 石炭産業の最終局面での労働者・家族・地域――社会学研究の源泉としての産業遺産 嶋﨑尚子
1 石炭産業への関心と多様な産業遺産
2 産業の衰退期・最終局面への接近:1――炭鉱離職者の行方
3 産業の衰退期・最終局面への接近:2――最終局面での炭鉱労働とコミュニティー
4 旧産炭地の産業遺産の活用――多種多様な遺産の活用と構築

第8章 鉄道記念物と産業遺産――文化財保護をめぐる企業の社会的責任を中心に 中村尚史
1 鉄道記念物制度の制定と運用
2 文化財としての鉄道遺産
3 鉄道遺産をめぐる鉄道事業者=企業の対応

第9章 産業遺産と遺産化プロセスへの歴史的接近――フランスの鉱山の事例 マリオン・フォンテーヌ[矢後和彦訳]
1 再工業化の課題に立ち向かう産業遺産
2 「価値付与」と「リフレーミング」の狭間での産業遺産の「ポスト産業化」的転回
3 結論

終 章 アーカイブの窓から考える産業遺産 武田晴人
1 リアルな歴史像を伝える遺産群
2 産業遺産との向き合い方
3 産業遺産と地域活性化の課題
4 地域住民の視点
5 産業遺産継承の努力
6 産業遺産化を阻むもの
7 直面する危機を乗り越える「物語」の創造

あとがき 矢後和彦

  1. 1.[書籍]

時代の激流にもまれながら地域に根づいた産業の遺物である産業遺産。日本とフランスの事例を通じて、遺産に選定されるプロセス、文化的な意義、観光開発との関係性などを多角的に検証し、地方自治体や地域住民が産業遺産について考える視点を提示する。

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