構成数 : 1
【書評】
本書『TKA/UKAの匠―思考と技巧』は,まさに「ユニーク」という言葉がふさわしい一冊です.全編を通じて,人工膝関節全置換術(TKA)および人工膝関節単顆置換術(UKA)に関する知識・手技・思考法を,お二人の著者が徹底的に語り尽くすという構成には,多大な労力が注がれたことと思われ,まずは深い敬意を表したいと存じます.「経験と自信が少しだけ足りないドクターに寄り添う仮想指導医」という本書のコンセプトは,現場で孤軍奮闘する若手医師にとってきわめて有用で,その存在はまるで背後から静かに支えてくれる先達のようです.全国すべての医療現場に理想的な指導医が常に存在するわけではない今,本書のような存在こそが切実に求められています.お二人とも学会や臨床現場でご高名な先生方ですが,単に多数の症例を経験されているだけでなく,日々の手術においても「よりよい方法はないか」と常に工夫と改善を重ねておられる姿勢が,本書の随所から伝わってきます.それぞれの項目に,実際の手術から導かれた視点やコツが満載であり,それを読者が疑似体験できるというのは,なんとも贅沢なことと感じます.
第1章では,お二人が交互に執筆され,それぞれが担当されていない箇所には「私の視点」という記載を加えることで,読者が一方的な見解に偏ることなく,多角的な視野を養える構成となっています.また,各所に配置されたコラムも秀逸で,まるで目の前で質問を投げかけたときに,その場で答えていただいているような親しみが感じられます.第2章にすすむと,まず平中先生のTKA解説が展開され,12項目を通読したところで,再び第1項に戻るような構成に一瞬戸惑いましたが,これは著者が浜口先生に交代するタイミングでした.まったく同じ構成の章を,それぞれの術者が独立して執筆しており,一冊の中で対比的に学べるという点は,非常に画期的かつ興味深い試みです.そして,なによりも,両者ともに国内有数のtop surgeonであることが,その内容の説得力をさらに高めています.第3章のUKAにおいては,両先生ともOxford型を中心に記述されており,TKA同様に項目ごとの構成で,術式の細部にわたる考え方と技術が平易に,かつ深く解説されています.第3章,第4章とも術前計画,体位,アプローチ,骨切り,軟部組織の処理,縫合,さらには術中トラブルへの対応など,あらゆる場面でのコツが丁寧に解説されています.単なる手順の羅列にとどまらず,「なぜそうするのか」という思考の背景までが記されており,読者が自分の術式を見直し,深める契機となることでしょう.第4章の術後管理については,第1章と同じく交互執筆形式がとられています.術後管理のみでこれほどの分量を割いている成書はめずらしく,特に実地で困ることの多い術後のトラブルや対応について丁寧に言及されている点は,読者にとって大きな助けになると感じました.加えて,付属の動画も非常に完成度が高く,術野のみえ方や操作の流れをリアルに追体験できる内容となっており,紙面の記述と相まって,理解を大いに助けてくれます.
このように,読者はお二人の術式を比較しながら,それぞれの「いいとこどり」をして自分自身の術式を再構築することができます.きっと,著者のお二人もそのようにして自らのスタイルを確立されてきたのでしょうし,読者にもそのようにしてほしいという.,...
| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2025年02月25日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 南江堂 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784524214693 |
| ページ数 | 330 |
| 判型 | A4 |

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