書籍
書籍

重度四肢外傷治療の奥義

0.0

販売価格

¥
13,200
税込
還元ポイント

販売中

お取り寄せ
発送目安
2日~14日

お取り寄せの商品となります

入荷の見込みがないことが確認された場合や、ご注文後40日前後を経過しても入荷がない場合は、取り寄せ手配を終了し、この商品をキャンセルとさせていただきます。

構成数 : 1

【書評】
2017年に出版された『重度四肢外傷の標準的治療』(南江堂)から8年の歳月を経て,本書が出版された.『重度四肢外傷の標準的治療』は今も外傷整形外科医にとって重度四肢外傷治療の羅針盤であることに違いはないが,医療技術の進歩や医療を取り巻く環境の変化に伴い,この領域も柔軟かつ緻密な治療戦略を基礎として進化した対応が求められている.そのような中,待望の書が発刊された.待望の理由は,本書が日本で重度四肢外傷治療の分野を確立させるとともに牽引してきた土田芳彦先生の"単著"だからである.一貫した著者自身の言葉で本分野に対する治療戦略の詳細が語られていることは単著ならではの最大の魅力になっている.長年にわたり真摯な姿勢で重度四肢外傷に取り組んできたからこそ自信をもって伝えることができる多くの実践的な成功のためのチップスが惜しみなく紹介されているのである.本書を通読した率直な感想は「臨床の最前線で日々奮闘している外傷整形外科医にとって,本当に知りたい疑問を明瞭かつストレートに解説されており,それが清々しくも感じる」ということである.重度四肢外傷という一筋縄では満足のいく結果が得られない症例を題材とし,いまだその治療戦略がダイナミックに進歩している中で,現時点での外傷整形外科医にとって一つのめざすべき治療戦略を明らかにしているのではないかと思う.過去の偉大な教科書にもこのチャレンジングな分野(著者はチャレンジングではなく標準化ととらえている)に対しては差し障りのない解説が一般的であり,明快に回答していることは少ない.しかし,一般的には治療に難渋するといわれる重度四肢外傷も,もちろん高度な技術と観察力を要することは当然であるが,本書を読み理解を深めれば,その治療の軸は実はシンプルであることがわかる.

本書は「重傷四肢外傷のトピックス」と「症例から考える重度四肢外傷」の二部構成となっている.最初のTOPICSでは,外傷整形外科医が実際疑問に思っている質問を38項目あげている.この選ばれた38項目は実際に著者がセミナーなどで受けた頻度の高い質問であると推測されるが,どれもほかの教科書では明確に記述されていない興味深い質疑が揃っている.そういったいまだ議論半ばのTOPICS(疑問)に関して,著者の言葉で具体的かつ実直に答えられている.土田先生だからこそ導き出せた結論であろう.一方で,読者も重度四肢外傷治療の経験を積めば積むほど著者の結論に同意することが多くなるとともに,疑義を抱くこともあるかもしれない.しかしこれは発展途上の分野では当然のことであり,むしろ新たな知見が生み出され進歩するためには必要なことなのである.個人的には「COLUMN」が好きで興味深く読むことができたが,洞察力に富んだ著者の核心を突いた表現が目白押しであり,読者の胸に突き刺さることは間違いない.筆者の過去の貴重な体験と反省,現在の思い,重度四肢再建の実際を知らない(知ろうとしない)医師に対する批判も交えながら,これから重度四肢外傷を担ってくれると期待している外傷整形外科医に対する未来への展望・希望が記載されている.実際に経験したものでしか理解できないこの「COLUMN」こそが単著としてほかの教科書とは一線を画する特徴であり,著者の本音を垣間見ることができるもう一つの魅....

  1. 1.[書籍]

重度四肢外傷の標準的治療を確立し,徹底した症例検討を通じて多くの外傷整形外科医を牽引してきた著者の集大成.標準的治療の実践のために習得すべき理論と技術,治療戦略の見極めについてまとめた「TOPICS」と,一筋縄ではいかない症例の治療経過を深く掘り下げた妥協なき議論を紙上で再現した「CASE」とで構成.重度四肢外傷患者をよりよい転帰へ導くための「奥義」を説いた一冊である.

【まえがき】 *抜粋・改編
大学病院の救急部で「重度四肢外傷の治療」を手掛け始めたのは,今から25年以上も前のことでした.10年ほどが経過し,私の中に一定の治療方針ができてきましたが,学会やセミナー,症例検討会などに参加していますと,日本の重度四肢外傷治療があまりうまくいっていないことに気がつきました.そこで,多くの人が標準的に施行すべき治療法を伝えるために,2017年に『重度四肢外傷の標準的治療』を発刊したわけです.

2020年頃から改訂版を求める声が出てきました.世の治療レベルは向上し多くの論文も生まれましたが,治療法が進歩してきたというよりも,私自身の考え方に大きな変化が生じてきたことを強く感じました.そこで,書籍の内容改訂などではなく,新たな書籍を発刊した方が良いと考えるに至りました.

新型コロナウイルス感染症が2020年から3年間以上蔓延し,その結果としてWebセミナーが急速に普及したことは,私にとって(ある意味)幸運なことでした.湘南鎌倉総合病院で手掛けた100例以上の重度四肢外傷症例を対象として,Zoomを用いた症例検討会を行い,その記録をもとに本書の下地とすることにしました.外傷センターのスタッフが毎回症例のプレゼンテーションを行ってくれたことに感謝します.そして何よりも,当時国内留学中だった村岡辰彦医師がWebミーティングを取り仕切ってくれたことは,この書籍が完成する大きな原動力となりました.ありがとうございました.

さて,湘南鎌倉総合病院の症例検討会のみならず,全国の重度四肢外傷症例の検討会も数多く開催し,個々の症例に対する討論がFacebook上でも行われるようになりました.私はすべての話題についてコメントを記載しましたが,その内容をもとに私の考えをまとめさせていただきました.

「重度四肢外傷の治療」を手掛けてから四半世紀の時が流れ,2024年を迎えた今,私が第一線で重度四肢外傷を治療する機会は徐々に少なくなってきていることを感じます.本書は私にとって「遺書」に近いものです.内容には不十分な部分が多々ありますが,今後改訂する機会はないだろうと思っています.

重度四肢外傷治療に携わる医師が本書を手に取り,自らの症例と照らし合わせながら読み進め,治療の一助としていただければ幸いです.そして,いつの日か誰かがまた,新たな「重度四肢外傷の書籍」を発刊してくれることを願っています.

2024年,晩秋の札幌にて
土田芳彦

作品の情報

メイン
著者: 土田芳彦

フォーマット 書籍
発売日 2025年02月13日
国内/輸入 国内
出版社南江堂
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784524211876
ページ数 308
判型 B5

メンバーズレビュー

レビューを書いてみませんか?

読み込み中にエラーが発生しました。

画面をリロードして、再読み込みしてください。