ラテンアメリカの海辺では多くの場所にスペイン語で「海を見よ」という意味のミラマールという場所があり、そこでのBGMといえばボレロが相場だ。キューバで生まれ中米諸国から北米へと渡ったラテンのロマンチックな音楽ジャンル=ボレロ。そんなボレロの伝統を現代に伝えるべく結成されたのが、プエルトリコ出身の歌手レナルド・アルバレスを中心に、美しい歌声を聞かせるヴォーカル・デュオのローラ・アン・シンらを加えたバンド=ミラマールだ。これまでにもバルベスやダプトーンといったブルックリンの名高いインディーレーベルからリリースをしてきた彼らだが、このたび復活を遂げたラテン音楽の殿堂=アンソニアからニューアルバムをリリースする。
ダプトーンからリリースもあるというだけあり、その"鳴り"はビッグクラウン諸作などにも通ずる現代のヴィンテージ・ソウルだが、本作ではそこにアルトゥール・ヴェロカイを思わせるエレガントなストリングスを追加。艶やかなヴォーカル・デュオとヘヴィーなストリング&ファンク~ボレロのリズムに妖しいオルガンまでもが絡む先行シングル「Un Astro」を筆頭に、ラウンジーなヴィブラフォンにサボール(味わい)たっぷりの歌声が映える「Juntos」、ブライトなホーンセクションのソウルサウンドからボレロへと移行する「En Mis Suenos」などなど、ラテンの濃厚なうまみはそのままに、現代的なサウンド・トレンドを見事に融合!はやくも'25ベストラテン作品はこれで決まりか???? ラテンファン、ビッグクラウン周辺のファンはもちろん、スヴェン・ワンダーやチン・ベルナルデス、レオナルド・マルケスあたりのファンにも大推薦!!!
発売・販売元 提供資料(2024/11/28)
2025年も始まったばかりで、すでに本作以上にひとに薦めたいと思わせる作品に出会える気がしない。キューバ音楽は好きだけれど、ボレロにこんなにも心魅了されるとは思ってもみなかった。男女ヴォーカルによる掛け合い、ハーモニー、メロディ、その全てが切なく情熱的でロマンチック。キューバ音楽に馴染みがなくても昭和歌謡~ムード歌謡世代には懐かしく、一聴で惹き付けらるんじゃないでしょうか。でもその懐かしさが、近年のチカーノ~ヴィンテージ・ソウルにもリンクするモダンなアレンジと相まって凄まじく鮮烈です。アメリカのトリオ、ミラマールによる約9年振りとなる2作目。
intoxicate (C)小畑雄巨
タワーレコード(vol.174(2025年2月20日発行号)掲載)