〈ミュージシャンズ・ミュージシャン〉-この称号で呼ばれることはどんなミュージシャンにとっても至上の喜びを感じるに違いない。そしてそれはミュージシャンとして〈ヴァーチュオーゾ〉、もしくは〈マエストロ〉、つまり〈巨匠〉と呼ばれる域に達したからである。アラン・ホールズワースもそんな〈巨匠〉の域に達した数少ないミュージシャンであり、ギタリストの一人である。そんな彼の数々のアルバムをハイブリッドSACDでリリース!
テンペストへの参加をきっかけに新進ギタリストとして一躍注目を集め、その後ソフト・マシーン、ニュー・トニー・ウィリアムス・ニュー・ライフ・タイム、ゴング、U.K.、そしてブルーフォードとトップ・バンドに参加するものの、自らの音楽的探究心を満足させるために渡り鳥の如く新天地を求めた結果、ホールズワースはギタリストとしての評価を確実に高めたものの経済的には破綻寸前であった...
そんな彼の窮状をみて声をかけたのがテンペストのヴォーカリストであったポール・ウィリアムス。幾つかのマネージメントやレコード会社を紹介するが契約を得ることが出来ず、自主制作でアルバムをリリースすることとなる。そうして作られたのがこの『i.o.u.』である。
レコーディング・メンバーはウィリアムス、ニュークリアスのツアーにも参加したジャズ・ベーシストのポール・カーマイケルとセッション・ドラマー、ゲイリー・ハズバンドの計4人。収録された8曲全てがホールズワースのペンによるもので、ジャズ/フュージョンのエッセンスを取り入れたエッジの効いたロック・サウンドに仕上がっており、テンペスト時代のサウンドを彷彿させる。
全編にホールズワースならではの唯一無二なるギター・テクニックが披露されており、リリース時の"Guitar Player"誌のアルバム・レビューで最高点を獲得している。制作の際にギターを売り、さらに借金までしたためタイトル〈i.o.u.=借用証明書〉にまでその状態が反映されているが、このアルバムは間違いなくホールズワースの代表作であり、ギター・アルバムのマスターピースである。
輸入盤国内仕様<日本語帯、英文ライナー・ノーツ対訳付>
アラン・ホールズワース (g, vn)
ポール・カーマイケル (b)
ゲイリー・ハズバンド (ds, kbds)
ポール・ウィリアムス (vo)
発売・販売元 提供資料(2024/11/01)