ロングセラー・ピアノ作品のLP 版を新装丁再プレス!アルジェリアのピアニストで作曲家、ムスタファ・スカンドラニがアンダルシア民謡の旋律をピアノで即興変奏した二つとない珠玉のアルバム、『イスティクバルと即興』 (1965年)。時代を超越した穏やかで清冽な純音楽のマスターピース。 (C)RS
JMD(2024/10/30)
ロングセラー・ピアノ作品のLP版を新装丁再プレス!
アルジェリアのピアニストで作曲家、ムスタファ・スカンドラニがアンダルシア民謡の旋律をピアノで即興変奏した二つとない珠玉のアルバム、『イスティクバルと即興』 (1965年)。時代を超越した穏やかで清冽な純音楽のマスターピース。アンダルシア古典音楽で西洋由来のピアノは末席、このスカンドラニが開拓したも同然の演奏法でその作品は異端扱いされたそうです。なぜ異端かといえばこの人以前のアンダルシア音楽のコンサートでピアノ独奏はありえず、「イスティクバル」(アンダルシア宮廷音楽の様式のひとつ)をピアノでやるなど余人は考えつかず、当時、物議をかもしたといいます。アルジェリアの古典音楽はスペインのアラブ・イスラム王朝が起源のアンダルシア宮廷音楽とトルコの古典音楽が混同し、西洋/アフリカ先住民/ユダヤ系の影響も受け、東西文化の統合が特徴とされます。「イスティクバル」は宮廷音楽の組曲様式「ナウバ(またはヌーヴァ)」の前奏曲で、幾つかのモード(型)があります。本作では、ひとつのモードをまず主題的に演奏・提示し、その後、変奏を行って1セットとし、合計9セットのモードを収録しています。本作の分かりやすい魅力はオリエント/西洋/アフリカが鍵盤上で優雅に交差するさまで、ピアノからつむぎ出される音が一本の繊細な線となって東西世界を行き来するかように動き回ります。
最新リマスター、新カッティング / インサート封入(英語・日本語掲載)
発売・販売元 提供資料(2024/10/23)
アラブ・アンダルース音楽の組曲様式「ヌーバ」において前奏曲として演奏されるイスティクバルの旋法をピアノ独奏で再現、そしてそれを元にした即興曲を収めた、同音楽の発展に尽力した音楽家の自身名義による唯一の作品が復刻。北アフリカと西洋とオリエントの混血であるイスティクバルを象徴するかのような、3つの世界が鍵盤上で優雅に交差する芳しく豊かな響きを湛えた音楽。「アラブ版ゴルトベルク変奏曲」とも称される逸品。
intoxicate (C)山本康貴
タワーレコード(vol.97(2012年04月20日発行号)掲載)